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【暮らし】

<イクメンブルー>(下) 悩みを抱え込まないで パパ友の輪で気が楽に

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◆NPO法人ファザーリング・ジャパン 安藤哲也さんに聞く 

 理想のパパを目指して努力しているのに、妻の期待や職場との関係など現実とのギャップにストレスを感じる「イクメンブルー」。四月二十八日に掲載した(上)では、悩みを抱える夫の声を聞いたが、そんなパパたちはどうしたらよいだろうか。育児をする父親を支援するNPO法人ファザーリング・ジャパン代表理事の安藤哲也さん(54)に聞いた。 (寺本康弘)

 −家事や育児の負担に悩む男性が増えている。その状態を指す「イクメンブルー」という言葉も聞くようになった。

 長く働くことが当たり前の職場や、男性の育児に理解のない上司はまだ多い。そんな状況で家事、育児をして、疲れてしまう男性もいる。それは社会のせいで、本人が悪いわけではない。

 −社会や企業はどう変わったらよいか。

 長時間労働を前提とした働き方を今後も続けていけば、夫も妻も疲弊する。そうならないために、会社の管理職が部下たちのワークライフバランスをしっかり支援し、育てることが必要。会社も優秀な人材が集まり、結果的に利益になる。個々の男性も仕事の効率や生産性を上げる工夫をしないといけない。

 −家事、育児を「人並み以上にやっているのに」と悩む男性も多い。妻の理解を得るには。

 妻は夫がオムツを替えた回数や洗った皿の枚数を具体的に数えているわけではない。夫が家庭のことを本気で考えているかをみる。子どもが保育園で急に熱を出したなどの時に会社を早退して迎えにいけば、それだけで妻は「この人は子どもも私のこともちゃんと考えてくれている」と感じる。

 夫は妻から感謝されれば頑張れるが、逆に普段、妻をほめているでしょうか。どこかで当たり前と思っていないか。「それはおまえがやるべきだ」という意識が態度に出てしまうと、どれだけオムツを替えても妻はイライラする。

 −妻との衝突を避けるには。

 夫婦でしっかり話し合うことが大切。夫婦は小さな会社の共同経営者。会社には事業計画や理念がある。妻が働きたいなら、夫はそのために何をし、どんな役割を果たすのかを考え、二人で話し合わなくてはいけない。常に見直しは必要。互いの考えや気持ちを確認でき、同じ方向を向いていられる。

 −ブルーな気持ちになった場合は?

 男性は一人で悩みを抱えすぎる。自分のやり方にこだわる傾向もある。いろんな父親の考え方とやり方を知ると、自分なりのやり方でよかったとか、他の父親のようにやればいいと、気が楽になる。男性は悩んでいることをもっと言った方がいい。そうすれば、父親たちのつながりができる。

 そもそも完璧な父親、母親はいない。悩みながらも、夫婦で解決策を話し合っていく。子どもはあっという間に大きくなる。後で「あのとき、やっとけばよかった」と思っても取り戻せない。笑顔で子育てを楽しんでほしい。

 <あんどう・てつや> 1962年生まれ。出版社、書店、IT企業などをへて2006年、ファザーリング・ジャパンを設立。2男1女の父。2月に、イクメンブルーにならないための知恵を紹介する「『パパは大変』が『面白い!』に変わる本」(扶桑社)を刊行。

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