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【暮らし】

かわいい子には「旅育」 子連れで海外、心配だけど…計画、買い物体験で達成感

店を訪れた客の相談に応じる木舟周作さん(左)=東京都練馬区で

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 子どもを連れての海外旅行をためらう親は少なくない。長時間のフライトで騒がないか、食あたりを起こさないかと、不安は尽きないもの。しかし、普段とは全く違う経験から、子どもの感性を育てようという「旅育(たびいく)」という言葉も注目されるようになってきた。実り多い旅にするにはどうしたらよいか。その秘訣(ひけつ)を探った。 (出口有紀)

 「親子で四六時中、一緒に過ごせる機会。子どもの成長にもプラスになります」。東京都練馬区で旅行代理店を営む木舟周作さん(43)は力を込める。木舟さんは、五〜十歳の三児の父親でもある。年に一度は、妻(42)と子どもたちと海外を旅する。

 旅育という言葉を聞くようになったのは、十年ほど前から。家族旅行を調べたり、感動したりする場にしようという狙いで、大手旅行会社などが、こうしたニーズに応える企画商品を提案している。

 木舟さんの旅育は出発前から。昨年はシンガポールへ出掛けた。夫婦だけで計画を立てるのではなく、子どもにも写真や地図が分かりやすいガイド本を渡して、行きたい場所や行き方を考えさせた。「自力で目的地にたどり着くと、添乗員付きのツアーにはない達成感を味わわせることができる」

 現地では、子どもたちに小遣いとして現地通貨を持たせて買い物をさせると、日本のお金をそのまま使えないことが分かる。店員たちとやりとりし、計算しておやつやお土産を買うと、自信をつけることにもなる。「ある程度大きくなったら、品物を買って渡すのではなく経験させて」とアドバイスする。

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 飛行機内が心配という人も多いだろう。二年前に夫と、七カ月から十歳までの子ども四人とタイを旅した練馬区の会社員、川原陽子さん(43)は「機内では子どもが歩き回ったり、泣きだしたりして、謝り続けると思っていましたが、意外と快適でした」と振り返る。

 座席ごとにゲームや映画が楽しめる設備もあり、「家ではゲーム機を取り合っているが、機内では親にも止められず、子どもたちは大よろこびだった」。乳児用ベッドが利用できる席もあり、ずっと抱っこする必要もなかった。

 四歳の次男はバンコクで迷子になったが、現地の人たちの協力で事なきを得た。きょうだいたちも、タイの人たちのやさしさを実感した。「上の子三人は旅行を強烈に覚えていて、今も話題になる。みんなで『次はどこに行く?』と話している。お金はかかるが、かけただけの楽しみや刺激があった」と話す。

◆生水や夜間外出 避けよう

 特に気をつけたいのは、病気と犯罪だ。生水や生野菜は原則、避ける。氷にも注意し、店ではペットボトルや缶入りの飲み物を頼む。

 子どもに気をとられているすきに、すりや盗難に遭うのにも注意したい。海外旅行保険に入っておくとトラブル時に相談でき、病院なども教えてもらえる。

 日程に余裕を持たせ、治安がよくても夜の外出は控えるようにする。木舟さんは「したいことの六割できたらいいと考えて。夜はテークアウトしたものをホテルで食べてもいい」と話す。

 

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