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【暮らし】

<スマホと子ども>SNSの危険 簡単に悪意の標的に

ラインでの「うそ告」など、スマホでの嫌がらせや問題点について話し合う中学生たち=石川県小松市で

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 子どもにスマートフォンを持たせている多くの親が心配するのは、インターネットの会員制交流サイト(SNS)などでのいじめ。大人が子どもたちの書き込みを把握するのは難しいだけに、不安は増す。中学生たちに、ネットでどんなやりとりが交わされているのか、どんな悩みを抱えているのか聞いた。 (細川暁子)

 「友達の『裏アカ』に、私のことと思われる悪口があった。ショックだった」。中部地方の中学三年の女子生徒(14)は話す。

 裏アカとは、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」などで使われる言葉。ユーザーがサイト内の名前に当たる「アカウント」を作り、ページにうれしかったことなどを投稿する。それが「表」のアカウント。しかし、別にもう一つアカウントを作って、友達の悪口などを書き込むこともできる。それが「裏」アカウント、裏アカだ。

 その友達は、一年生から親友と思ってきた同性の同級生。いつも一緒に行動し、共感できることも多い。ショックを受けた投稿は「○○が休み時間にしゃべりかけてきて、うざかった」。○○は自分のイニシャル。確かに、休み時間に話しかけた。嫌われることをした覚えはないが、どう考えても自分のことだった。

 「楽しそうに話をしたのに、こんなことを思っていたのか」。驚いたし、どう接していいか分からなくなった。でも、嫌われたくなくて、投稿に気付かなかったふりをしている。また悪口が書かれているのではないかと気になって、その後も何度か見た。自分のことは書かれていないが「ほかの友達について、どす黒いことばかり投稿されている。裏アカを作ったころから対人関係のトラブルが増えた」と、友達を心配する。

 別の中学三年の女子生徒(14)は、「(無料通信アプリの)LINE(ライン)にひどい『スクショ』が流れてきた」と言う。スクショは、スマホなどで画面を撮影する機能や撮影した画像。やりとりを証拠写真のように残すこともできる。

 女子生徒の学年では、通称「学年ライン」というものがある。学年百人のうち半数近くでグループを作っている。ある日、グループの男子生徒が、後輩の女子から送られてきた、自分への好意がつづられたメッセージをスクショした画像を載せたという。女子生徒は「男子はおもしろ半分だったと思うけど、後輩の子がかわいそう」と振り返る。以来、自分もラインのやりとりをスクショされ、悪用されないかと疑心暗鬼になるという。

 石川県小松市で十四日、ネットの問題について話し合う「中学生サミット」が開かれた。参加した生徒たちは、ラインのスタンプを一日に数百回送り、勉強を邪魔する「スタ連」といわれる嫌がらせなどを報告し「勉強が手に付かない。このままではやばいと思っていても、みんな使っているからスマホをやめられない」と話した。このほか「スマホ依存や見知らぬ人とのやりとりなど、ネットの危険性は小学生も知っておくべきだ」「親がスマホばかり見ているが、かまってほしい」など、ネットについて思うことを話し合った。

 サミットに協力した兵庫県立大環境人間学部の竹内和雄准教授によると、最近は「うそ告」という嫌がらせも横行している。「うその告白」のことで好きでもない異性にラインでの告白を強要したり、その相手が喜んだり困ったりする様子を見るのだという。

 竹内准教授は「親はラインをどんなふうに使っているかなどを聞き、普段から子どもが相談しやすい関係をつくっておくことが大事」と話す。

 

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