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【暮らし】

<なるほど!車いす>(上)坂道 下りは後ろ向きで

ゆっくりと広めの歩幅で下りる

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 車いすの利用者が坂道などで困っていたら、手助けしたいと思うもの。しかし、正しい操作法を知らないと、かえって危険な目に遭わせてしまう恐れも。車いすはどんな構造で、坂道や段差はどう対応すればいいのか。公益財団法人「日本ケアフィット共育機構」(東京)が認定するサービス介助士インストラクターを務める名古屋大原学園(名古屋市中村区)の大溝明広さん(49)に、初歩的な操作法を教えてもらった。 (河郷丈史)

 車いすには、介助者しか動かせないものや、利用者が自ら操作できるもの、電動式など、さまざまな種類がある。商業施設や病院などによく置かれ、最も一般的といえるのは、利用者が自ら操れ、後ろから介助者が押すこともできる「自操兼介助用車いす」だ。

 まずは基本的な構造を知ろう。介助者は左右のハンドルを握り、押したり引いたりする。キャスタは三六〇度回転し、方向転換のときに活躍する。ブレーキは左右の大車輪に備わっているが、ハンドルにも付いている種類もある。そして、介助者の足元にあり、段差を越えたりするときに欠かせないのが「ティッピングレバー」だ。

 車いすの利用者を乗せて平らな場所を進むとき、気を付けたいのが歩くスピード。「乗っている人は歩行者よりも視点が低い分、体感速度が速い。介助者が普段通りに歩くと、恐怖を与えてしまう場合もある」と大溝さんは言う。

腕はまっすぐ前に伸ばすのではなく脇をしっかりしめる

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 信号待ちなどで停止するときは、たとえ短い時間でもハンドルのブレーキに頼らず、必ず大車輪のブレーキを掛けよう。道路は真っ平らではなく、排水のため端の方が低くなっている場合がほとんどで、車いすが勝手に動く恐れがあるからだ。

 坂道で介助者が注意したいのは「上り坂は前向き、下り坂は後ろ向きで進む」。下り坂で前向きのままだと、利用者が前につんのめってしまう危険がある。必ず、介護者は坂の下側に回り後ろ向きに進もう。上り坂の途中で止まると再び動きだすのが大変なので、一度に上りきる。

 介助者の腕が前に伸びきっていると、「遊び」がなくなってバランスを崩したりしたときに対応できない。特に下りでは重みもかかってくるため、「しっかりと脇を締め、ゆっくりと同じスピードで、歩幅を広く取って下りる」のがポイントだ。

 次回の十五日は、ティッピングレバーを活用した段差の越え方などを学ぼう。

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 車いすの操作法を動画でも紹介しています。QRコードをスマホなどのアプリで読み込むか、「中日新聞・電子編集部」で検索してください。

 

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