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【暮らし】

「つみたてNISA」来年スタート 選択広がる税制優遇投資

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 新しい少額投資非課税制度「つみたてNISA」が来年一月からスタートする。値上がりなどから得られる利益が非課税となり、投資初心者でも始めやすい制度とされているが、あまり知られてはいない。ここ数年、税制優遇のある投資制度が相次いで登場しており、違いがよく分からない人もいるだろう。自分に合った制度を検討した上で利用したい。 (砂本紅年)

 東京都のファイナンシャルプランナー八木陽子さんは「つみたてNISA」について、「長期投資向けの制度。初心者には利用しやすいのでは」と話す。

 購入する金融商品は、投資信託(投信)の百十七本(十五日時点)から選ぶ。「低コスト」「分配金が頻繁に支払われず、利益増幅が期待できる(複利効果)」など、金融庁が制度の趣旨に合うと認めた商品ばかりで、値動きの大きい商品などは除外した。

 二〇一四年に始まった一般のNISAは投信だけでなく、株や不動産投資信託(REIT)も投資対象。国内投信だけでも六千を超え、初心者には商品選びのハードルが高かった。

 「つみたて」は投資上限額が一般より低い分、非課税期間が二十年と長く、コツコツ運用したい人や初心者などに向いている。一方、より幅広く投資したい人や余裕資金の多い人は、上限額の高い一般のNISAが合いそう。両制度は併用できないが、年ごとにいずれかへの変更も可能だ。

 税制優遇のある投資関連制度はほかにもある=図。楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子さんは「節税メリットが最も大きいのはイデコ(個人型確定拠出年金)」と指摘。運用益が非課税になるだけでなく、掛け金が所得控除、受取時は退職所得控除などの対象となる。

 ただ原則六十歳まで引き出せないため、前出の八木さんは「すぐ現金化できないので教育費が必要な場合に使いづらい」と話す。

 一六年に始まったジュニアNISAで大学進学費を準備するのも一案。ただ子が十八歳になるまで原則引き出しできないため、私立高校に進学するケースなど、当初予定になかった教育費が発生した場合に利用しづらいこともある。

 八木さんは「各制度の特徴を調べ、自分のライフプランに合わせて利用して」とアドバイスする。

◆「長期」「初心者」向き

 「つみたてNISA」は少額からの「長期」「積み立て」「分散」投資を税制面から促す制度。しかし知名度はいまひとつ。三菱UFJ国際投信が二十〜六十代の男女一万人を対象に行った九月の調査では、八割以上が「知らない」と答えている。

 一般のNISAと大きく違うのは商品の購入方法。一般は投資上限額は年百二十万円で、いつでも購入することができる。「つみたて」は年四十万円までで、「毎月いくら」など定期的に積み立てる。

 対象商品の大半は、日経平均など市場に連動する「インデックスファンド」。金融庁が「認めた」商品が対象だが、株価の下落局面では元本割れのリスクもある。他の取引の利益と損失を通算して税金を軽減できる「損益通算」は一般のNISAと同様、利用できない。

 金融機関によって取扱商品の数に違いがある。ネット系の多くは商品数は多いが、有店舗系は比較的少なく、中には数本しかない金融機関も。口座変更は年一回までで、金融機関は比較した上で慎重に選びたい。

<投資信託> 投資家から集めたお金を、運用の専門家が株式や債券などに投資、運用する金融商品。運用益は、運用成績と、投資家それぞれの投資額に応じて分配される。

 

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