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【暮らし】

<清水孝幸の続50代の地域デビュー> (22)ラテンダンスで祝う

イラスト・佐藤まさーき

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 年明け早々にラテンダンス・サルサの新春パーティーに参加し、踊り初(ぞ)めをした。地元のサークル「大江戸サルサ」に入ったのは八カ月半前。それまでこんな正月の過ごし方を想像したこともなかった。

 大江戸サルサの主催で、三日に東京・小伝馬町にあるスタジオJBAで開かれた。私は妻、近所のお母さんと愛(まな)娘Iちゃん(2つ)を連れて参加。総勢六十人以上が集まり、大盛況だ。

 JBAは日本バチャータ協会のこと。バチャータとはラテンダンスの一種で、サークルでも習うが、このスタジオの朝活レッスンも受けている。オーナーのタカオさんが先生で、すっかり顔なじみだ。

 バチャータの曲はゆっくりで、サルサよりやさしい。ただ、セクシーなダンスなのに、私が踊るとフォークダンスみたいだと言われる。大人の色気が今年の課題だ。

 パーティーでは、最初にキューバンダンス・ソンの入門レクチャー。サルサの原型で、優雅な踊りだ。難しいが、新しいことに挑戦するのは楽しい。正月ぼけの頭にもいい刺激になる。ソンのツヨシ先生と大江戸サルサ代表の玲耶(レイヤ)さんによるパフォーマンスもあり、ラテンの世界を堪能した。

 フリータイムでは、一曲ごとに男性が女性を誘って、ペアで踊る。初心者の私は、レッスンを一緒に受けているサークルのメンバーとは、どうにか踊れるが、ほかの女性が相手だと、リードがうまく伝わらない。女性をターンさせたいのに回ってもらえなかったり、逆に、突然、ターンされたり。それでも動じない度胸だけはついた。

 正月休みで体が重くなり、一曲踊るだけで息が弾むが、たくさん踊って、気持ちいい汗をかいた。

 クライマックスはバースデー・サルサ(バーサル)だ。その月に誕生日がある人の前に、パーティーの参加者が並び、順番に少しずつ踊る。私は一月生まれ。初挑戦した。

 「バーサルを始めます。一月生まれの方、前に出てください」。何と名乗りをあげたのは私一人。急に緊張してきた。サルサに編曲された「ハッピーバースデートゥーユー」が流れ始めると、頭の中は真っ白。技のパターンを繰り返すのが精いっぱいだった。

 二十人以上と踊ったようだが、終わると、誰が相手だったかも思い出せない。みんなが踊りの最後に「おめでとう」と声を掛けてくれたことは覚えていて、少し早いが、今までにない華やかな誕生日祝いをしてもらった。

 地域デビューするまで、年末年始と言えば、職場や取材先との忘年会、新年会ばかりだったが、最近はサークルや近所の人との飲み会やイベントが増え、過ごし方が変わった。これなら定年退職しても大丈夫だ。

 ※記者(55)が地域に溶け込もうとする奮闘記。次回は二月三日に掲載。 

 

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