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【暮らし】

<スマホと子ども>アプリで利用制限 時間帯決めてロック

 子どもがスマートフォンをいじってばかりで、勉強しない−。受験シーズンに差し掛かり、やきもきしている保護者も多いのでは。最近は、指定した時間帯はロックがかかり、操作できなくなるアプリや装置も増えてきた。目の前にあるとつい触ってしまい、知らないうちに時間が過ぎてしまうスマホ。強制的に使えない時間をつくるのも、賢い付き合い方の一つかも。 (細川暁子)

 金沢市のデザイン会社「ヨシタデザインプランニング」が四年前に開発した「タイマーロック」は、設定した時間になるとスマホやタブレット端末が強制的に使えなくなるアプリ。代表の葭田護(よしたまもる)さん(49)の当時高校一年生だった次男が、ゲームや友達との連絡でスマホを手放そうとせず、夜も眠らないほどだったのが開発のきっかけだ。

 スマホで遊んでばかりの次男から葭田さんはまず夜間、スマホを預かることにした。だが「勉強で調べ物に使う」「友達との連絡にどうしても必要」などと言われると、手渡してしまう。口うるさく注意するたびに気まずくなり、「いっそ、強制的に使えなくなる方がお互い楽ではないか」と考え、知人の大学講師らと開発。親子で話し合って制限時間を決めて使い始めた結果、言い争いなどによるストレスが減った。

 アプリは三種類。そのうちのタイプ1(無料)と2(ダウンロード二百円)は、子どものスマホ利用を制限したい保護者向け。タイプ1は、毎日同じ時間帯に使えなくなるようにロックされる。タイプ2は、制限する時間帯を三つ決められ、曜日ごとに時間帯を変えられる。いずれも「夜間」や「塾の時間」など子どもの生活に応じて親が時間帯を設定すると、その間は通話以外はできなくなり、親がパスワードを入れないとロックは解除できない。

 タイプ3は利用者本人向け。使えない時間帯を自分で指定する。ダウンロードは無料だが、解除するとペナルティーの意味合いで百円が課金される仕組みだ。受験生だけでなく、自身のスマホ依存が気になる大人のユーザーも多いという。四年間で三種類計約十万回ダウンロードされている。

 葭田さんの知人で石川県能美市の母親(48)は昨年四月から、中学二年生の長男(13)のタブレット端末にロックを掛けている。タイプ1で毎日夜十一時から翌朝五時まで使えない。

 入っている部活が会員制交流サイト(SNS)で連絡を取り合うため二年前から使わせてきたが、長男は次第に自分の部屋に持ち込んで夜遅くまでゲームで遊ぶようになった。母親自身も友達の投稿などをネットで見ているうちに数時間がたっていたことがあり、「ネットは大人でも自制が難しい」と感じていた。

 悩んでいたところ葭田さんからタイマーロックのことを聞いてダウンロードした。「『使いすぎはダメ』と言い続けても結局子どもが親に隠れて使えば、ネットでトラブルになっても親に本当のことを言えなくなる。そうならないためにも、強制的にネットが使えなくなる環境も大事ではないか」と話す。

 アプリだけでなく、利用時間を制限できる付属品もある。神戸市のベンチャー企業「Momo」は、子ども向けスマホケース「OTOMOS(オトモス)」を開発。今春から店頭に並ぶ予定だ。ケースをスマホに取り付け、親が専用アプリを通じて利用時間を設定。総利用時間や使えなくなる時間帯を設定でき、制限を超えて使おうとするとケースに内蔵された電子基板からスマホに信号が送られて、強制的にホーム画面に戻る仕組み。ケースは専用工具を使わないと取り外せない。

 振動を感知すると操作できなくなる機能もあり「歩きスマホ」も抑制できる。二年契約でケースと利用料合わせて月五百円程度の予定で、大津真人社長(38)は「子どものスマホ依存を心配する親は多い。自分自身も依存気味なことも気になって開発した」と話す。

スマホの利用時間を制限できるアプリ「タイマーロック」。子どもの使いすぎに悩む保護者らに支持されている=葭田護さん提供

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