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【暮らし】

保湿リミット 入浴後10分 「過乾燥」注意 早めにケア

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 温かいお風呂にホッとする季節。湯船での全身浴は血行を促進し、肌などに良い影響があるが、熱すぎる湯に長く漬かったり、入浴後に適切な肌ケアをしなかったりすると、入浴前より肌が乾燥する「過乾燥」になることがある。肌の潤いを保ち、疲れを取る入浴法を専門家らに聞いた。 (竹上順子)

 「入浴前より潤いが保たれるのは、お湯から出て十分後まで」と、温泉療法専門医で東京都市大教授の早坂信哉さんは話す。

 昨夏、二十〜四十代の女性十四人に行った入浴試験で、湯から出て何のケアもしないと、三十分後には入浴前よりも肌の水分量が減る「過乾燥」の状態になることが分かった。原因は、皮膚の中に存在する保湿成分や皮脂などが湯に流れ出し、肌が本来持つ保湿機能が低下するため。

 早坂さんは、体を拭いたらすぐボディーローションを塗るなど、早めのケアを呼び掛ける。湯から出て十分後の「保湿リミット」までに行うといい。暖かく、湿度の高い浴室内でケアをすると、より保湿効果が高まるという。

 市販されている泡状のパックを入浴中に塗るなどケアをすると、十分の保湿リミットが一時間程度まで延びることも分かった。

 湯の温度や、湯船に漬かる時間も肌に影響する。早坂さんによると、肌の潤いを保つには、約四〇度の湯に計十分間、漬かるのが最適という。「しっかり温まった」という満足感が得られない場合は、湯船から出る少し前に風呂を追いだきするといい。ただし四二度を超えると、かゆみを引き起こすヒスタミンが出るため注意が必要だ。

 入浴剤もお勧め。硫酸ナトリウムなどの「無機塩類系」は、肌荒れの予防に加え、体の保温効果も高めるという。ホホバオイルや米ぬかなどを入れ、保湿効果をうたった商品もある。体を洗うときはブラシやタオルなどは使わず、泡立てたボディーソープやせっけんを手に付け、なでるように洗う。

 忘れてはいけないのが、入浴前後の水分補給。早坂さんによると、一回の入浴で体内全体から平均約八百ミリリットルの水分が失われる。水や麦茶、イオン飲料などを入浴の前後に取るようにする。また、緑茶を飲んでから入浴すると、抗酸化作用のあるカテキンの吸収が良くなるという。

 全身浴は疲労回復にも効果がある。東京ガス都市生活研究所の調査では、四〇度の湯に十分間漬かると、腰痛や肩凝りの緩和、睡眠の質の改善に効果があったという。より深い睡眠のためには、寝る二、三時間前の入浴が理想的という。

◆ヒートショック対策を

 一方、この時季に気をつけたいのが「ヒートショック」。急激な温度変化で血圧が大きく変動し、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こすことがある。

 入浴前に、脱衣室や浴室を暖め、湯温との差を小さくしておくことが重要だ。早坂さんは「特にお年寄りは、温度への感覚が鈍くなっていることを自覚し、予防に努めて」と話す。

 日本気象協会と東京ガスは昨秋、全国各地の気温予報を基にリスクを示す「ヒートショック予報」をホームページで始めた。離れて暮らす親に注意を促すことも呼び掛けている。ホームページは「ヒートショック予報」で検索。

 

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