東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 暮らし > 暮らし一覧 > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【暮らし】

脱・産後クライシス 離乳食作って夫婦円満

写真

 赤ちゃんの健康を育み、食事の楽しさを教える離乳食期。とはいえ、食事のたびに赤ちゃんが食べられる硬さや分量を調節しながら、栄養や味付けを考えるのは大変な作業で、出産後に夫婦仲が悪くなる「産後クライシス」の一因ともなる。そこで、父親にも離乳食の作り方を覚えてもらおうと、東京都内で開かれた催し「離乳食サーカス」に参加し、離乳食作りのポイントを学んだ。 (花井康子)

 この催しは「離乳食でもっと仲良く」がテーマ。産後クライシスは、産後の環境変化や妻の体調不良が原因になりやすく、家事や育児の役割分担をめぐって夫婦仲が冷え切ってしまうケースも少なくない。

 そこで、子ども用食器を製造する豊栄工業(愛知県新城市)が、自社の食器ブランド「iiwan(イイワン)」の事業として、離乳食を夫婦で一緒に考えたり、協力して作ったりしてもらおうと主催した。乳児を連れた夫婦ら十二組が参加。男性向けの料理教室を主宰する川崎市の料理家、福本陽子さん(47)と、山形市の食育アドバイザー吉田理恵さん(46)が講師を務めた。

 福本さんらはまず、味付けをしてから赤ちゃん用を取り分けて軟らかくするのではなく、味付け前に取り分けるよう呼び掛けた。具体的な手順は実習方式で伝え、参加した父親たちは、離乳食専用の調理器具を使って基本となる「十倍がゆ」を混ぜたり味見したりしながら、適度な硬さや食感などを覚えていった。

 福本さんは父親たちに「まずはママのアシスタントとして一緒に離乳食を作ってみては。子どもが好きなもので挑戦すると、たくさん食べてもらえ、家族のために料理を作る喜びも味わえる」とアドバイス。母親たちには「(父親が)すぐに上手にできなくても、怒るとやる気がなくなってしまう。さりげなくいいところをほめてあげて」と注文した。

 さらに産後クライシスを回避するため、父親たちに求められる育児との向き合い方を伝授。ミルクをあげるなど頼まれたことを後回しにせず、すぐにやる▽「手伝う」ではなく、主体的に取り組む▽最後までやり通す−などを挙げた。

離乳食を試食する親子ら=東京都渋谷区で

写真

 吉田さんは、料理に不慣れな父親でもできるように、ジッパー付きのポリ袋や製氷器で、ホウレンソウなど野菜のペーストやかゆを、一回に食べる分量に取り分ける保存法や、電子レンジで簡単にニンジンなどを軟らかくする方法を紹介=ポイント。水の代わりに炭酸水を使って短時間で煮物を作る方法や、炊飯しながら同時におかずを作るアイデアも紹介し「作る手間を省き、ママに休む時間を与えてあげて」と伝えた。離乳食を食べさせやすいスプーンの角度や、音楽を流すなど楽しい雰囲気のつくり方も教えた。

 生後四カ月の長男を連れて参加した会社員の近藤邦之さん(47)=東京都墨田区=は「初めての子どもで、父親としてどう協力すればいいのか分からなかったので参考になった」と話した。

 イイワンの小池留里子さん(37)は「子どもが生まれての数年間は本来であれば、幸せに包まれている期間。離乳食作りをきっかけに夫婦仲が良くなり、産後クライシスを少しでも回避できれば」と力を込めた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報