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【暮らし】

<家族のこと話そう>両親の愛情に深く感謝 囲碁棋士・六浦雄太さん

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 両親と姉の四人家族で、名古屋市に住んでいます。私が囲碁棋士になるきっかけは、五歳のときの家族旅行。旅館に碁盤があって興味を持ちました。ものごころついて間もなく、囲碁を打ち始めました。

 最初の頃は父に打ってもらっていました。父は祖父に習ってアマ五段くらいの腕前。今も碁会所に出かけていったり、家でインターネットで打ったりしています。二歳上の姉も父に習って碁を覚え、アマ三段くらい。地元の大学の囲碁部で打っています。

 私は、六歳のときから近所の碁会所に通って、そこの常連の人たちと対局。父や母が車で送り迎えしてくれました。父は会社員で明るい性格。母はパート勤務もしていて落ち着いている。子どもから見ても、いいバランスの夫婦だと思います。母は囲碁を打ちませんが、両親とも私が囲碁に夢中になっていくのを「やりたいようにやればいい」と見守ってくれました。

 小学一年のときには羽根泰正先生(九段)の子供教室に通うようになり、小学五年でプロを目指して日本棋院中部総本部の院生になりました。ごく自然にプロ棋士を目指すようになったのです。手厚くサポートしてくれた両親には深く感謝しています。「学校の勉強をしなさい」みたいなことは言いませんでした。姉もうるさいことは言わなかったです。

 将棋では、同じ愛知県の藤井聡太六段が中学生棋士として大活躍。すごいと思います。私も中学三年になった春、十四歳でプロになりました。

 藤井さんは高校への進学で悩まれたそうですが、私も同じ問題に直面しました。一度は全日制の高校に進学しましたが、通学時間が長いこともあって囲碁の勉強をする時間が思うように取れない。半年で全日制をやめて、通信制に替わり今月末に卒業します。

 囲碁には国際棋戦がありますが、日本が中国や韓国に押されています。中国や韓国は徹底した英才教育で、強い若手が次々に出てきます。そういう中で、高校を卒業しつつ、囲碁棋士としてやっていける方法を母が考えてくれた結果、通信制を選んだという面もあります。

 私が碁の勉強をする主な場所は自宅です。ネットを通じて世界中の強い人と打ったり、人工知能(AI)のソフトで研究したりします。修業の仕方は昔とは随分違います。

 とにかく強くなりたい。暗い青春だとはまったく思っていません。頑張って囲碁の世界で活躍できれば、さまざまな人に出会う機会が増え、自然に視野が広がるはずです。

 聞き手・白井康彦/写真・中村千春

<むつうら・ゆうた> 1999年、名古屋市緑区生まれ。2010年、プロの登竜門である院生に。羽根泰正九段門下。14年に初段になりプロデビュー。16年三段。昨年、阿含・桐山杯で優勝して一気に七段に昇段。王冠戦の挑戦者にもなったが敗退した。日本棋院中部総本部所属。

 

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