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【暮らし】

のど粘膜 ケアを インフルで花粉症悪化も

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 この冬は記録的な寒さとなり、インフルエンザが大流行した。ウイルス感染や乾燥でのどの粘膜が荒れてしまった人は、異物を排出しにくく、アレルギー症状が強く出たり、「せきぜんそく」や肺炎につながったりする恐れがある。専門家は「粘膜の荒れを鎮めるケアや、のどを鍛えるトレーニングを取り入れて」と呼び掛けている。 (小中寿美)

 二月にインフルエンザB型にかかった東京都内の女性(22)は、初めて花粉症になった。鼻水や目のかゆみに加え、せきが続いて夜中に目が覚めるようになり、医療機関を受診。気管支ぜんそくの前段階とされる、せきぜんそくを併発していた。

 呼吸器内科が専門で池袋大谷クリニック院長の大谷義夫さん(54)は「インフルにかかった影響で花粉症が顕在化した可能性もある」と推測する。インフルエンザの今シーズンの累積推計患者数は二千万人を突破。インフルと花粉のダブルパンチを受けている人は少なくないとみられる。

 粘膜には、空気とともに吸い込んだ細菌などの異物を排出する役割がある。咽頭から気管支にかけての気道の内壁には、線毛と呼ばれる細かい毛がびっしり生え、表面は粘液で覆われている。気道に入った異物は粘液に捉えられ、線毛の波打つ動きに乗って外に押し戻されるが、空気の乾燥やインフルのダメージを受けると、この働きは低下する。

 「インフルエンザの影響で、アレルギー症状がひどくなる患者は多い」と大谷さん。風邪をひきやすくなったり、鼻水がのどの奥へ流れ落ちる「後鼻漏」を併発したりすることもある。

 粘膜の荒れを鎮めるには「のどを潤すことが大切」と大谷さん。対策としては加湿器を使い、湿度を50〜60%に保つ。こまめな水分補給のほかマスクものどの保湿に役立つ。のどに痛みがある時はあめをなめる。唾液の分泌を促し、線毛の働きを高める効果がある。

 ほかに大谷さんが勧めるのがコーヒーにハチミツを入れて飲む方法。ハチミツは抗炎症作用、カフェインは気管支拡張作用が証明されており、せきの改善が期待できる。ただ「せきが二週間続く場合は、ぜんそくや肺炎が疑われるため医療機関を受診すべきだ」と話している。

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◆誤嚥性肺炎 トレーニングで予防

 線毛の働きが低下し、異物を排出しにくくなって発症するリスクが高まるのが誤嚥(ごえん)性肺炎だ。食べ物を誤嚥して起こすイメージが強いが「雑菌の増えた唾液を就寝中に誤嚥することを繰り返す『隠れ誤嚥』も原因。このケースが実は多い」と大谷さんは指摘する。

 空気の通り道と食べ物の通り道はのどで交差している。食べ物などをのみ込む時は「喉頭蓋(がい)」が気管にふたをするが、加齢でのどの筋力が衰えてくると、隙間ができて気管、肺へと進んでしまうことがある。40代以降にむせやすくなるのはこの衰えのためという。

 誤嚥性肺炎の予防には、「肺炎球菌ワクチンや口腔ケアが大切だが、『のどトレ』も加えて」と大谷さん。まず、のみ込む力が低下していないかチェックしてみよう。のど仏のやや上に人さし指を当てて、30秒間に唾を何回のみ込めるか数える。8回できれば問題ないが2回以下なら低下、3〜7回でも注意が必要だ。

 のど仏を動かす筋肉を鍛える「イィー体操」と「あごもちあげ体操」を同時にすると効果的。発声もほぼ同じ筋肉を使うためおしゃべりやカラオケもお勧め。のど仏が上がりやすい高いキーの曲を歌うとより強化できる。

 

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