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【暮らし】

ルール守ろう 自転車の通勤・通学

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 この春、自転車で通勤や通学を始めたという人もいるだろう。そこで気を付けたいのが交通事故だ。警察庁によると、単独の転倒などを含み全ての類型で昨年発生した自転車の事故は前年比0・5%減の九万四百七件。人とぶつかる事故は、このうち二千五百五十件で、同11・8%増だった。通勤・通学を安全にできるよう、あらためて自転車に乗るときのルールを確認しよう。(河郷丈史)

 「まずは『自転車は車両』という意識をしっかりと持つことが大切です」。全国各地で自転車運転講習の講師を務めている一般財団法人「日本交通安全教育普及協会」(東京都千代田区)企画部課長の彦坂誠さん(55)はこう話す。

 道路交通法では、自転車は軽車両。だから車道を走るべきなのだが、歩道を走るという認識が広まったのはなぜか。彦坂さんによると、車が普及した高度経済成長の時代、車道を走っていた自転車が車にはねられる事故が増え、国は緊急避難的に自転車の歩道通行を促した。その結果、「自転車は車両」という感覚が薄れていったという。

 それを踏まえて、まずは車道を走る際のルールから学ぼう。通る場所は進行方向をみて「左端」だ。反対側の端を通るのは「逆走」になる。これだと、駐車車両を避けようと道路の中心側に寄ると、対向して走ってくる自動車の目の前に飛び出すことになる。彦坂さんは「左端を通行した方が自動車から自転車の存在を確認しやすく、安全上のメリットが大きい」と話す。

 一時停止の標識があるところでは、自転車もこれを守らなければならない。標識や標示がなくても、見通しが悪い交差点では停止し、安全を確認しよう。

 続いて歩道を通るときのルールを見ていこう。走れるのは、自転車通行可の標識があるときや、運転者が十三歳未満の子どもや七十歳以上の高齢者、身体が不自由な人、あるいは車道に駐車車両があったり、交通量が極めて多く危険なときだけ。そういう場合でも、歩道の車道寄りをすぐに停止できる「徐行」の速度で通る決まりだ。歩行者の通行を邪魔しそうなときは一時停止する。歩道は子どもが飛び出してくるかもしれず、もしものときに備えておこう。

 「車道寄りを通るのは安全面でもよい」と、彦坂さんは指摘する。例えば、車道から歩道に移るとき、車道寄りなら歩行者と交差しないで済む。逆に車道から遠い側は、沿道の建物から出てくる人とぶつかる危険がある。自転車とすれ違うときは、十分な間隔を保ちつつ、お互いに相手を右に見るように進もう。

 二〇一五年の改正道交法施行で、危険行為を三年間に二回以上摘発されると、都道府県公安委員会から講習を受講するよう命令されるようになった。三カ月以内に受講しないと、五万円以下の罰金が科される。歩道を通るときの通行方法違反や逆走、ブレーキ不良自転車運転などのほか、傘差しや携帯電話のながら運転で事故を起こした場合なども摘発の対象になる。

 歩行者も、自転車と歩行者を分けた歩道では歩行者用のスペースを歩き、分けていない場所では車道寄りを空けるなどし、自分の身を守りたい。「道は皆が共有する場所。ルールをしっかり守って、譲り合いましょう」と彦坂さんは訴える。

 

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