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【暮らし】

<清水孝幸の続50代の地域デビュー> (25)サークル勧誘

イラスト・佐藤まさーき

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 今年もサークル体験会の季節がやってきた。一年前、ここでラテンダンスのサルサを体験。サークル「大江戸サルサ」に入り、すっかりはまった。今年は新しいメンバーを勧誘する側として参加した。

 会場は地元の築地社会教育会館(東京都中央区)。多くのサークルが体験イベントを催し、誰でも自由に参加できる。地域のサークルに入りたいが、何が自分に向いているか分からない人には、うってつけのお試しの場。サークルにとってもメンバーを増やす絶好の機会となり、力が入る。大江戸サルサもレッスン体験だけでなく、チームダンスを披露することになった。

 サルサはラテン音楽に合わせて男女がペアで踊る。本来、自由に踊るものだが、基本の技を知らないと、踊れない。サークルは土曜の午後にこの会館で活動していて、ケン先生から基本的な技を組み合わせたパターンを習い、少しずつ難しい技を覚えている。

 体験会では、四組のペアがこの一年で習った五つのパターンを披露することになった。私もメンバーになったが、チームダンスは初めてだ。しかも決まったのは八日前。練習一回、当日のリハーサル一回で本番に。パートナーはサークルのリーダー、玲耶(レイヤ)さん。心強い半面、緊張する。

 「やっぱり、やっちゃった」。音楽が流れ始めると、いきなり失敗した。男女が向き合い、ステップを四回踏み、二回ターンしてから、女性と組んで踊り始める段取りだった。ところが、私は一回早くターン。目の前の玲耶さんから「早い」と一喝され、頭の中はもう真っ白。その先はほとんど覚えていない。

 無意識の中で浮かんだのは三人のサルサの「師」のことだった。玲耶さんには踊りだけでなく、バーやパーティーに連れていってもらい、ダンスの楽しさを教えてもらった。ケン先生はダンス未経験の私でも分かるよう、丁寧に、論理的に指導してくれる。

 もう一人はキミ先生。銀座や新宿のサルサバーで初心者向けのレッスンをしていて、時間があるときに通っている。「肩の力を抜く」。できそうで、できない基本の「き」を親切に教えてもらっている。

 三人の先生のおかげでサルサを続けてこられた。チームダンスも何とか最後まで踊り切ることができた。

 体験会直前、玲耶さんからLINE(ライン)で「初めていらした時を思い出し、今度は皆さんが先輩として、未経験者のフォローをお願いします」というメッセージが届いた。地域のサークルは学校の部活に似ている。部活ならもう二年生。教えてもらうだけでなく、後輩に教える立場だ。しっかりしないと。

 ※記者(56)が地域に溶け込もうとする奮闘記。次回は五月五日に掲載。

 

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