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【暮らし】

ためたポイントがサイト変えたらゼロに 有効期限短く、失効

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 「口コミサイトに感想を書き込んでこつこつためたポイントが、いつのまにかゼロになってしまった。現金と同じなのにどこに行ってしまったのか」−。こんな疑問の声が本紙生活部に寄せられた。手数料が有利な別のポイントに交換したところ、約六カ月の有効期限に気付かず、失効してしまったという。ポイントを発行するサイトは複数存在し、それぞれ異なったルールで運用。分かりにくいことがトラブルの背景にあるようだ。 (稲田雅文)

 愛知県の女性会社員(49)は、店舗の口コミを掲載するサイトを利用している。飲食店や小売店を利用するたびに、スマートフォンで二十分ほどかけ感想を入力する。「お店の雰囲気や内装など、実際に行かないと分からないことを書くように工夫している」と語る。

 一件書き込むと二十五ポイントもらえ、一ポイントは一円に換金できる。獲得から一年経過したポイントから失効していくため、女性はある程度ポイントがたまると現金に交換し、銀行口座に振り込んでもらっていた。

 二〇一六年九月、普段のように口コミを書き込んでいると「別のサイトのポイントに交換して現金化すれば、二百円の振込手数料は無料」という案内を見つけた。このサイトは口コミサイトや、携帯電話会社のポイントなどを独自のポイントと交換するサービスを提供する。女性は「二百円得になるなら」と会員登録をして、一年ほどかけてためた一万六千五百ポイント(一万六千五百円相当)を交換した=イラスト。

 ポイント交換後、しばらくたってからサイトを見たところ、残高がゼロになっていた。サイトにメールで問い合わせをすると「有効期限は交換から六カ月後の月末。ヘルプにも書いてある」との回答で、失効したポイントは返却できないとの説明だった。女性は「有効期限が半年とは、会員登録をしたときには気付かなかった。表示が不親切だし、期限も短すぎるのではないか」と憤る。

 ポイント交換サイトの運営会社の広報担当者によると、失効したポイントは収益に計上しているという。有効期限は利用規約に詳細を記載。その月に失効するポイントがある場合は、トップ画面の上部に表示するポイント残高とともに表記している。

 女性の場合、ポイント交換後にサイトを利用しなかったため、気付かなかった。担当者は「失効するポイントがある利用者に、メールで連絡する機能を五月から運用する。有効期限や周知については、意見を真摯(しんし)に受け止め今後のサービス改善に努めたい」とする。

 広告をクリックしたり、アンケートに答えたりするとポイントがもらえるサイトは「お小遣いサイト」と呼ばれ、複数ある。これらのサイトのポイントをまとめられるポイント交換サイトも複数あり、それぞれがポイントの有効期限などのルールを独自に設定する。ポイントに有効期限がなくても、一定期間利用がないと会員登録がポイントとともに抹消されるサイトもある。

 愛知県弁護士会消費者委員会に所属する平野憲子弁護士は「ポイントについては特段の法規制はなく、有効期限の周知などは業者の自主性に委ねられているのが現状」と話す。

 ICカードに現金を入金する電子マネーの場合、資金決済法の規制を受ける。しかし、口コミを書くことで付与されるポイントには、資金決済法は適用されないという。

 平野弁護士は「ポイントには法的な規制がないことを理解した上で、有効期限や表示などが親切な業者を取捨選択して使ってほしい。トラブルが発生した場合は、消費生活センターに相談を」と呼び掛ける。

 

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