東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 暮らし > 暮らし一覧 > 5月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【暮らし】

たばこ、薬…子どもの誤飲どう防ぐ 手の届かない場所に

写真

 小さな子どもは何でも口に入れてみたがるもの。そこで、くれぐれも気を付けたいのが誤飲事故だ。多いのはたばこや薬、化粧品など。めまいや吐き気などの症状が出て重症となることもあるだけに、子どもの手の届かないところに置くことを徹底したい。 (白井康彦)

 厚生労働省が二月にまとめた「二〇一六年度家庭用品等に係る健康被害 病院モニター報告」によると、子どもの誤飲事故は年間七百二十八件。これは、モニター病院とした一部の医療機関などからの報告に基づくため、実際の事故件数はもっと多いとみられる。

 記者の周りで聞いてみると、幼児がいる母親数人が、子どもの誤飲を経験していた。まずは、夫が喫煙者というA子さん。以前から次男が心配で、次男が多くの時間を過ごすリビングに、たばこを持ち込まないように夫に言っていた。ところが次男が八カ月だったころ、夫はうっかり作業着ズボンのポケットにたばこを入れたまま入室。ずり落ちたたばこの箱に次男がかじりついてしまった。たばこそのものを食べたわけではなく、変調はなかったという。

 B子さんは、ハイハイを始めた次女の泣き声に驚いた。声がする洗面所に駆けつけると、洗面台の下にあったスプレータイプのカビ取り剤をなめてしまったようだった。急いでたくさん水を飲ませたりして、ことなきを得た。

 C子さんは、ダイニングテーブルの下で三歳と二歳の息子二人が遊んでいるのを見て慌てた。二人は、水ぼうそうの飲み薬の袋をいくつも破って薬を床にまきちらし、指にくっつけて遊びながら食べていた。こちらも、体に特に異変はなかったという。

 ◇ 

 日本小児科学会などによると、誤飲事故が起きやすいのはハイハイを始める七〜九カ月くらいから三、四歳まで。飲み込んでしまうことが多いのは、たばこだ。最近では、加熱式たばこのスティックも報告されている。ニコチンを含んでいるため、しばしば吐き気やめまい、下痢といった中毒症状が現れる。

 たばこの成分が溶け出した液体も危ない。ジュースの缶を灰皿代わりにすると、ニコチンが混じった液を目を離したすきに乳幼児が飲んでしまうことにもなりかねない。

 薬や洗剤、化粧品の誤飲も多い。特に向精神薬、血圧降下薬、血糖降下薬はめまいなどの中毒症状が現れやすい。一錠だけだったとしても乳幼児にとっては相当な量なので、十分に注意したい。

 円形で平型のボタン電池の誤飲も多い。食道や胃壁を傷つけることもあるほか、アルカリ性の液体が溶け出して、粘膜がやけどする可能性もある。入院が必要になる事例も少なくなく、死の危険もある。

 こうした危険を避けるためには、「乳幼児の手が届かないようにすること」が絶対に必要。かぎのかかる戸棚などにしまうという手も有効だ。

 それでも飲み込んでしまった場合は、飲んだものや量をすぐに把握したい。どうしたらよいか分からない場合は、公益財団法人日本中毒情報センター(本部・茨城県つくば市)が運営する「中毒110番」つくば=電029(852)9999=などに相談できる。たばこ対応の案内テープ=電072(726)9922=もある。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報