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【暮らし】

<わたしの転機>私流おしゃれ、より深く 80代で読者モデルに応募 ファッション書籍を飾る

読者モデルとして写真が載った本を手にする末永糸子さん=東京都世田谷区で

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 「女性はいくつになっても美しくありたい」−。そんな思いから東京都世田谷区の主婦、末永糸子さん(88)は、ファッション書籍の「読者モデル」に応募。見事にページを飾った。普段から自分で服を作り、おしゃれを楽しむ姿勢は、戦時中の「何の娯楽もない時代」への反発から生まれた。

 ファッションの本や雑誌は、自分の服作りの参考にするため時々、読んでいます。三年ほど前、シニア読者に着こなしのアドバイスをする本を読んだら、出てくるのは六十代や七十代の女性ばかり。八十代がいないのが残念でした。

 その本に、次の本に登場する読者モデルを募集中とあったので、息子に写真を撮ってもらって「八十代はおしゃれから見放されているのでしょうか」と書いて応募しました。採用されたときは「おお来たか」と、面白く思いましたね。

 撮影当日は、自分では普段着ない細身のパンツをスタイリストの方が選んでくれました。その写真が載ったのが、「おしゃれが上達する大人服」(主婦の友社)という本です。モデルとして二つのパターンの着こなしをしました。「こんなふうに撮影するのね」と思いました。

 洋裁を学び始めたのは終戦後。戦争中、疎開先で、母がワイシャツを仕立て直したブラウスを持っていくと、農家の人が食べ物と換えてくれたのが印象に残っていました。お金は役に立ちませんでしたね。戦争で女学校を一年早く卒業させられたので、疎開先から東京へ戻った後、文化服装学院へ入りました。

 何の娯楽もない時代の後で、洋服や映画が大きな楽しみ。卒業後は銀行に勤め、二十二歳で映画会社のオーディションを受けて女優になりました。通行人の役ばかりでしたけれど。二十五歳で結婚して主婦になり、それからは頼まれると洋服を作っていました。

 今では自分や家族の服を作るくらいですが、生地を見るのが大好き。セールなどで、つい買ってしまう。自分の体形の欠点は知り尽くしているので、最近の流行などを参考にしながらも、欠点をカバーするような服を作って着ています。

 読者モデルに選ばれたのを機に、より深く自分のスタイルや好みについて考えるようになりました。今、作ろうと思っているのは赤色のブラウス。強めの色が私は似合うんです。

 シニアはグレーなど無難な色を選びがちだけれど、それでは暗い雰囲気になってしまう。その年齢ならではの美しさがあるのだから、おしゃれを頑張りましょうよと言いたいですね。 (竹上順子)

 

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