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【暮らし】

かすみ目?もしかして緑内障かも 早期発見が鍵、まず検診

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 視野が狭くなり、部分的に欠けて見えなくなる「緑内障」。日本人の失明原因トップで、40歳以上の20人に1人がかかっているとされるが、自覚症状がないまま進行するため、自分では気付かないケースが多い。6月7日は「緑内障を考える日」。視神経に障害が出る緑内障は一度かかると元には戻らないため、専門家は「定期的な検診で早期発見を」と呼び掛けている。 (河野紀子)

 「失った視野や視力は元に戻らず、治療では進行を遅らせることしかできない。生活に支障が出るほど症状が進む前に、治療を始めることが大切」。中京病院(名古屋市南区)眼科の浅野亮医師(38)は言う。

 緑内障は、眼圧が上がることで視神経に障害が起きて発症する。眼圧が上がらなくても発症する「正常眼圧緑内障」の患者もおり、日本人ではこのケースが多いという。いずれも加齢や遺伝、酸化ストレスなどが原因と考えられているが、詳しいことは分かっていない。

 少しずつ視野が狭くなり、進行すると視力も低下する。ただ、両目同時に症状が進むわけではなく、見えなくなった部分はもう片方の目がカバーするため自覚症状がなく、発見が遅れてしまうという。

 一般的に、鼻の周辺から視野が欠け始め、見えない部分は少しずつ中心に広がっていく。視野の欠ける位置や進行のペースは、個人差がある。浅野医師は「最初はもやがかかったような感じ。加齢によるかすみ目と勘違いする人もいる」と話す。

 治療法は、眼圧を下げるために目薬を毎日さし続けるか、レーザー治療、手術がある。点眼は比較的副作用が少ないが、薬の種類が増えると点眼の間隔を五分ほどあける必要があり、時間と手間がかかる。最も効果があるのは手術だが、合併症で最悪の場合は失明するリスクも。レーザーは重い合併症にはならないが、患者の症状によって治療できなかったり、効果が出なかったりする場合もある。

 浅野医師は「それぞれのメリットとデメリットを患者さんに説明し、よく考えてもらう。症状が進む前なら、治療の選択肢も広がる」と話す。

 早期発見のためには、定期的な眼科の受診が欠かせない。自覚症状が出るころは、多くの人が初期ではなく中期の状態に入っているからだ。浅野医師によると、家族が緑内障にかかっていたり、近視があったりする人は発症しやすいため注意が必要だ。

 浅野医師は「眼科医が目の中を診れば緑内障かどうかはすぐに分かる。四十歳以上の人は眼科で診察を受けてほしい」。加齢とともに発症率は上がり、七十歳以上は十人に一人に。「少なくとも五年おきくらいの頻度で、定期的に検査を受けるよう心掛けてほしい」と呼び掛けた。

◆ネットでセルフチェック 米・ファイザーが公開

 米製薬大手ファイザーは、緑内障の情報サイトをインターネット上に開設し、視野の欠け具合などを自ら確認する3種類のセルフチェックを公開。少しでも疑いがあれば、眼科を受診するよう呼び掛けている。

 セルフチェックは、パソコンやスマートフォンから利用できる。それぞれに右目用と左目用があり、片目だけで画面を見て、変化する画像をすべて追えるか、一部が欠けて見えないかどうか、確かめることができる。「ファイザー」「緑内障」で検索する。

 

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