東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 暮らし > 暮らし一覧 > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【暮らし】

子どもの自転車 安全に乗るには 親のサポートは…

写真

 2カ月ほど前から、4歳になる記者の息子が自転車に乗り始めた。ふらついたり、転んだりと心もとない。まっすぐ走れるようになったとしても安全運転といえるのはまだまだ先。そのためには、親はどんなサポートをすればいいのか。(河郷丈史)

 訪れたのは、東京都千代田区にある一般財団法人「日本交通安全教育普及協会」。子どもの自転車教室などで講師を務めている彦坂誠さん(55)に、安全に乗るためのポイントを聞くと、こう教えてくれた。「大切なのは、ブレーキを使ってきちんと止まれるようになることです」

 当たり前のことのように思えるが、子どもはブレーキの操作がおぼつかなかったり、握る力が弱かったりして、案外止まれないもの。息子も人や車にぶつかりそうになったとき、すぐに止まれるかというと、たぶん無理だろう。子どもは危険を察知する判断力もまだ発達していないので、そもそもブレーキをかけるタイミングも遅れがちだ。

 最近はペダルの付いていない「キックバイク」に乗ってから自転車に移る子どもが多いが、息子もその一人。彦坂さんによると、キックバイクに慣れている子どもには、ブレーキを使わず足を地面につけて止まろうとするくせが見られる。ただ足だけではしっかり止まれないし、ペダルに足が引っ掛かってけがをする恐れも。「キックバイクはバランス感覚をつかむのにはいいが、自転車とは全く別のもの。早い段階でブレーキを使って止まることを教えましょう」

 そのためには、親も意識を変えなくてはならない。「子どもが自転車に乗れたら、多くの親は『乗れた、乗れた』と喜ぶ。でも『止まれた、止まれた』とほめることはありません」。わが身を振り返ると、息子がふらつきながらも初めて自転車に乗れたときはスマートフォンで記念の動画を撮影して祝ったが、止まれたときのことは覚えていない。うまく止まれたときにしっかりとほめてあげれば、子どももその大切さを理解するだろう。

 もう一つ大切なのは、ふらつかずに真っすぐに走ることだ。ハンドルを握る手がふらふらしたり、ペダルをこぐ力が弱かったりするためだが、サドルの位置が合っていないためということもある。「サドルが低過ぎると、ペダルをこぐときにひざが上がり過ぎて、力が入りません」。目安としては、自転車にまたがって両足を伸ばしたとき、かかとが地面から浮く程度。こうすると、ペダルをこぐとき、ひざが水平よりもやや下を向くので走りやすい。

 真っすぐ走り、きちんと止まるための練習法も聞いた。まず、自転車に乗っても大丈夫な公園や広場などに出掛け、足で地面に線を引いて幅三十センチのコースをつくる。子どもをコースから外れないように走らせ、親が「止まって」と合図をしてブレーキをかけさせる。ブレーキは左右両方をしっかりと握り、ピタッと停止できるように教えよう。子どもの手でもうまく握れるように、自転車店でブレーキを調整してもらうといい。慣れてきたら幅を徐々に狭めて練習すれば、さらに上達できる。

 自転車に乗る息子の様子をあらためて見てみると、ひざが上がり、こぎづらそうにしているのに気づいた。サドルを上げて調整してみると、ひざがスムーズに回るようになり、すいすいと走りだした。本人は「スピードアップした」と満足そう。調子に乗って速度を出し過ぎて、けがをしなければいいのだが。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報