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【暮らし】

おねしょの不安 乗り越えよう!

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 おねしょが、なかなか治らない子どもがいる。本人がつらいのはもちろん、対応に困っている保護者もいる。「いつの間にか治る」こともあるが、精神的な問題や病気が原因の場合もある。過去に経験した人や、悩んだ子どものいる親に考えを聞いてみた。(花井康子)

 「中一息子の夜尿症が治らない」と語るのは、愛知県の四十代女性。「泌尿器科を受診し、薬を飲んでいる間は止まったが、通院をやめたらまた始まった」と悩んでいる。

 岐阜県中津川市の五十代女性も、息子が高校生まで毎日していた。一晩に二回くらい布団をぬらし、洗濯物は山のように。「中学の修学旅行も、とても心配した」と振り返る。しかし、「いつの間にか回数が減って、治まった」という。

 三重県桑名市の五十代女性の娘も中学三年までそうだった。「開き直って自然に任せていたら、高校生になったら治った」

 病気が原因の場合も。石川県小松市の四十代女性の息子は小学三年までおねしょに悩み、泌尿器科や小児科を受診。腎臓に水分の吸収を促すホルモンの不足により、尿量が異常に多くなる「尿崩症」の一種と診断され、ホルモン剤で治療した。「病気のせいと分かり、息子も安心できた」

 中学一年まで夜中に頻繁にトイレに起きていたという静岡県磐田市の四十代女性も「脳のホルモンの分泌異常と分かった」と打ち明けた。名古屋市緑区の六十代女性は「娘は血尿もあり、腎外来に通って治った」と振り返る。

 精神面に原因があることも。小学校高学年までおねしょをしていた愛知県みよし市の三十代女性は「私は親からの愛情不足を感じていたのが影響していた。子どもとしっかり向き合い、抱き締めてあげて」と、悩む子どものいる保護者らにアドバイスする。

◆専門家に聞く 生活習慣見直す/改善しないなら受診を

 名古屋大大学院泌尿器科学教授の後藤百万(ももかず)さんは「生活習慣の見直しと訓練で改善できることも多い」と指摘する。

 定義について、後藤さんは「5歳以上で、1カ月に1回以上の夜尿が3カ月以上続くと夜尿症」と説明。「中学生でも1〜3%が該当する」と話した。

 原因には、ストレスや環境の変化などによる心理的な要因▽夜間の尿量をコントロールする「抗利尿ホルモン」の分泌異常▽尿がたまりきらないうちに排出しようとする過活動や機能の未発達など、ぼうこうの異常▽おしっこがしたくなっても目が覚めない睡眠の影響▽神経や腎機能に関わる疾患−などがある。先天的な病気の場合もある。

 日常生活では「就寝の2時間前からは飲み物は飲まず、必ずトイレに行ってから眠るように」と呼び掛ける。「おねしょしなかった日は褒めてあげて」ともアドバイスした。

 1日に1回、昼間におしっこをがまんさせ、ぼうこうにためる訓練が有効なこともある。「特別な行事などの場合を除き、もれる前に夜中に起こしても根本的には改善せず、睡眠不足にもなるので勧めない」と後藤さん。

 3〜6カ月で改善しない場合は、パンツがぬれるとブザーが鳴る装置や投薬で積極的に治療する。「早く改善に取り組み、必要な場合は治療した方が精神的にも楽になる」と話した。

 

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