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【暮らし】

梅雨時も要警戒 熱中症

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 熱中症は暑さが本格化する七月下旬からと思われがちだが、実は梅雨の時季も注意が必要だ。急な暑さに体が慣れていない上、湿度が高くて汗が蒸発しにくく、うまく熱を発散できなくなるためだ。梅雨前に比べ救急搬送される人は増える傾向にあり、専門家は「気温と湿度に注意し、小まめな水分補給を」と呼び掛ける。(河野紀子)

 熱中症は高温多湿にさらされ、発汗で体温を調整していたのがうまくできなくなり、体に熱がこもることで発症する。

 主な症状は、めまいや頭痛、吐き気、倦怠(けんたい)感など。重症化すると意識障害やけいれんを起こし、最悪の場合は死に至る。

 今年は五月から六月十日までに、すでに三千八百人余りが熱中症の疑いで救急搬送された。うち三人が死亡、六十四人が重症となっている。

 医療法人社団ときわ・赤羽在宅クリニック(東京都)の小畑正孝院長(35)は「五、六月は急に気温が上がり、湿度も高くて体が対応できない。日ごとの気温差も大きく、体調を崩しやすくなる」と話す。

 対策は、こまめな水分補給を心掛け、食事以外に一日に一・五リットルを目安に摂取する。気分が悪くなるなど、熱中症の疑いのある症状が出たら、すぐに涼しい場所に避難することが大切だ。冷たい飲み物を取り、首や脇の下など太い血管が通る場所を氷水で冷やすと、体温を下げることができる。氷がなければ流水を使ってもいい。軽度ならば、これで改善することが多い。

 意識がもうろうとしたり、自分で水分を飲めなかったりしたときは重症を疑い、すぐに救急車を呼ぼう。

 特に、六十五歳以上の高齢者は注意が必要。体力が落ちていたり、体温調整機能が下がっていたりし、重症化しやすく回復にも時間がかかる。厚生労働省によると、二〇一六年に熱中症による死者は全国で六百二十一人、記録的な猛暑となった一〇年は千七百人超に上り、うち八割を六十五歳以上が占めた。

 小畑院長は「持病があり全身状態の悪い高齢者は、熱中症をきっかけに亡くなるケースが多い。部屋の気温や湿度は高すぎないか、服装は適切か、水分は十分に取れているか、本人だけでなく周りの人も気を配ってほしい」と話した。

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◆「暑さ指数」危険度示す

 環境省は、熱中症予防に役立ててもらうため、気温だけでなく湿度などを加味して危険度を示す「暑さ指数」(WBCT)をホームページで公表している。全国840地点で算定し、希望者はメール配信を受けることができる。

 暑さ指数は、気温、湿度のほか、日差しや道路からの照り返しも考慮する。暑さ指数は25度未満の「注意」、25〜28度の「警戒」、28〜31度の「厳重警戒」、31度以上の「危険」の4段階に分かれる。

 「危険」と「厳重警戒」の場合、運動などをせず普段通りの生活をしていても、熱中症になる危険性があると指摘。特に「危険」では、高齢者は安静にしていても危険性が大きく、涼しい室内で過ごすよう勧める。

 希望者は、ホームページで観測地点と配信時間などを設定すれば、暑さ指数の予測値やいまの実測値を知らせるメールを無料で受け取ることができる。

 「暑さ指数メール配信サービス」で検索する。

 

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