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【暮らし】

<そのときどうする>(上)子どもの引き取り  学校とルール確認を

 大阪府北部地震では、発生が平日の朝だったこともあり、多くの保護者が園や学校にいる子どもの引き取りに苦労した。今回の地震をきっかけに、緊急時の引き取りについてあらためて確認しようという人もいるだろう。どんな点に留意したらよいだろうか。また、家具などが転倒する恐れがないかも再点検しておきたい。2回にわたってポイントを探る。

 大阪府豊中市の会社員女性(38)は六歳と三歳の娘二人を保育園に送り届けた後、大阪市内へ出勤するため乗車したモノレールの車内で地震に遭った。午前八時前の揺れで車両は停止。女性は約三十分間、閉じ込められた。

 子どもたちの安否などの不安が募る中、発生から二十分後、ようやく園の状況が分かった。「園児は全員無事」「休園になるからお迎えに来て」。園から直接の連絡ではなく、保護者同士のグループLINE(ライン)からの情報だった。

 無事を知って涙があふれた。近くの駅で降り、園に向かおうとしたが、状況が分からない。早く着くには徒歩、タクシー、バスのどれがいいか迷った。幸運にも、同じ路線を利用している同じ園のママ友が「同僚の車に一緒に乗っていく?」と誘ってくれ、発生の約一時間半後に園に到着。子どもの顔を見ると心からほっとした。

 豊中市の主婦(41)は、登校した小学四年の長女(10)の安否が気になった。小学二年の次女(8つ)と幼稚園児の長男(4つ)は登校・登園前だった。しかし、学校からの正式な連絡は発生から三時間後。停電でメールサーバーがダウンしたという。この間、電話もつながらず、保護者間のラインだけが頼りだった。主婦は「学校から正式な連絡がないのは不安。結局、頼りになるのは、日頃からの親同士のつながりだと感じた」と振り返る。

 「親が行けない場合の引き取り役」として登録していたママ友が、主婦の長女も一緒に連れて帰ろうとしてくれた。しかし、学校に「親じゃないとだめ」と断られたため、結局、夫が引き取りに行った。主婦は「登録している知り合いの保護者に頼みたい時もある。ルールと異なる運用をされて混乱した」と、学校の対応に疑問を投げかけた。(今川綾音)

◆保護者が行けない場合を考えておく

 災害など緊急時の子どもの引き取りについて、保護者が確認しておくポイントを、学校安全教育研究所の事務局長で、元小学校長の矢崎良明さん(65)に聞いた。

 文部科学省が二〇一二年に作成した「学校防災マニュアル作成の手引き」では、「震度5弱以上は、保護者が引き取りに来るまで待機させる」ことにした。

 ただし「地域によって運用は異なる」(矢崎さん)ため、子どもが通う学校や園の引き取りルールを確かめたい。保護者が引き取りに行けない場合に備え、祖父母や他の保護者を代理人として登録することも検討する。ただし、引き取りが肉親限定の場合もあるので注意が必要だ。

 子どもが学校で過ごす時間は三割程度。残り七割は家庭や地域で生活しているので、学校を離れている時の対応も考えておく。

 日頃から通学路や習い事の場所への経路、公園などへの道のりを親子で歩いておく。「もしここで地震が起きたら」と話題にしておくとよい。

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