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【暮らし】

熱中症対策に経口補水液 緊急時、家庭でも作れる

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 連日の記録的な猛暑で、熱中症対策として注目される経口補水液。汗で失われる水分や塩分などを補ってくれる。飲みやすくするひと工夫、飲むタイミングや量などを専門家に聞いた。 (花井康子)

 経口補水液は、塩分などの電解質(イオン)を含む飲み物。水分と一緒に汗で流れ出てしまった成分を補える。

 熱中症に詳しい在宅医療中心の医療機関・たかせクリニック(東京都大田区)理事長の高瀬義昌さん(61)によると、経口補水液は水分と糖分(ブドウ糖)、塩分(ナトリウム)のバランスが最適。小腸で吸収しやすいため、より効果的に脱水症状を防ぐことができる。

 スポーツドリンクも糖分や塩分を含んでいるが、糖分が多め。逆に経口補水液は、糖分が少なく「おいしくない」と感じることもある。ただし、おいしくないと感じるのは普通の感覚で、おいしいと感じたら、自覚症状はないが危険な状態にある「かくれ脱水」になっている可能性が高いという。

 飲みにくい場合は、レモンやカボスなどのかんきつ類の果汁を少し搾ると飲みやすくなる。ジュースなどを加えると、糖分が増え、バランスが崩れてしまう。高瀬さんは「常温で飲みにくい場合は、冷やしたり凍らせたりしてもいいが、氷を浮かべるのは薄まるのでやめるように」と呼び掛ける。

 「OS−1」などの市販品もあるが、家庭で作ることもできる。高瀬さんら熱中症に詳しい医師や福祉の専門家らでつくる「教えて!『かくれ脱水』委員会」によると、作り方は砂糖と塩、水などの分量を正確に量り、混ぜるだけ=図。ペットボトルや水筒などで作り、直接、飲み口に口を付けると雑菌が繁殖しやすい。コップに移すなどして飲み、その日のうちに飲み切る。

 ただし、同委員会は市販品を利用するよう勧めている。脱水時にはカリウムも不足するためで、家庭で作る経口補水液は、買い置きのストックがないときなどにとどめるようアドバイスしている。

 熱中症にかかると、独特の気分の悪さが生じる。食欲がなかったり吐き気があったりしたら、早めに経口補水液を飲むようにする。気分が悪いときは少しずつゆっくり、飲めるだけの量を飲む。

 普段から経口補水液を小まめに飲んでおくと、熱中症を予防できる。入浴前や寝る前に飲むのも効果的。今年のような猛暑が続く場合は、特に、前兆を感じる前に、早めに飲んでおくことが大切だ。

 「経口補水液は飲む点滴。気分が悪くなっても、災害時などはすぐに医療機関を受診できないかもしれないし、病院に行くのに不自由がある高齢者もいる。そんなときの備えとして、五百ミリリットルのボトル一、二本は自宅に常備してほしい」と、高瀬さんは話している。

◆朝の食事で予防しよう

 経口補水液を飲む以外にも、野菜の入ったコンソメスープや梅干し入りのおかゆを食べたり、トマトジュースに塩を少し入れて飲んだりするのも予防になる。朝、活動する前に胃に入れておくようにするとよい。食欲がないからと言って朝食を抜くと、熱中症にかかりやすくなるので注意したい。

 子どもや高齢者は体温調節がしづらく、特に高齢者は加齢とともに体液の量も減っているので、脱水症状に陥りやすい。

 

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