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【暮らし】

「必ず稼げる」ネットで販売 「情報商材」被害が急増

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 簡単に稼げる独自のノウハウと称して、インターネット上で販売される「情報商材」のトラブルが急増している。動画や写真投稿による広告収入、仮想通貨の運用、外国為替証拠金取引(FX)の自動売買など、勧誘の手口は幅広い。被害拡大を受けて愛知県弁護士会などは九月、「情報商材110番」として、電話相談を受け付ける。 (河野紀子)

 東海地方の七十代の男性は定年退職後の二〇一六年、インターネット上で、ホームページを作成すれば広告収入が稼げるとうたった宣伝に引かれ、ホームページを自動作成するツールを百九十万円で購入した。しかし、送られてきたのはマニュアルだけ。結局、自分では作成できず、一円も稼げなかった。

 「老後資金の足しにと軽い気持ちだった」と男性。その後も、仮想通貨の運用や転売ビジネスなどで利益を上げられるとうたう情報商材を複数回にわたり購入。総額は一千万円を超えた。今年六月に消費生活センターに相談。クレジットカードの分割払いを繰り返して返済ができなくなっており、いまは自己破産の手続きをしている。

 男性は「月々の返済に迫られ、次は稼げるかもしれないと深みにはまってしまった。経験もないのに、インターネットで簡単に稼げることはない」と話す。

 国民生活センターによると、情報商材に関する相談は〇六年ごろから寄せられるようになり、年々増加。年齢層は十代から六十代以上と幅広く、相談件数は一六年度は約三千件、一七年度は約六千五百件と急増している。

 被害に遭った場合は、業者とのやりとりのメールや動画などが証拠となるため、保存することが大切だ。消費者問題に詳しい平野憲子弁護士は「被害が少額でも業者らと交渉し、返金される可能性がある。泣き寝入りせず、まずは消費生活センターや弁護士に相談してほしい」と呼び掛ける。

 情報商材110番は、愛知県弁護士会とサクラサイト被害弁護団愛知が初めて実施。九月十三日午前十時〜午後四時まで、無料で相談を受ける。当日のみ=電052(232)5610   

◆「FXで月20万」PR 「特別コース」へ誘導

 事例<1>

 埼玉県の二十代の女性はインターネットで「在宅で稼げる」との求人広告を見つけ、問い合わせたところ「パソコンがあればいつでもどこでも仕事ができ、月二十万円を稼げる」と説明され、五十万円で業者と契約を結んだ。ネットでブランド品を調べたり、出品したりする仕事だったが、利益が出ず、返金もない。

 事例<2>

 大阪府の三十代の男性は「FXで月二十万〜三十万円稼げる」というネット上の宣伝を見て、四十万円を支払って業者とコンサルティング委託契約を結んだ。さらに利益率の高い「特進コース」も百十万円で契約。その後、ノウハウをまとめた教材や動画が送られてきたが、内容は一般的なもので価値を見いだせない。

 事例<3>

 東京都の三十代の男性は、「アプリに入金すると仮想通貨が自動運用され、資金が半年で三十倍になる」とのメールが送られ、約十万円をクレジットカードで入金。その直後も「五十万円コースに参加する権利を得た」「先着十人」というメールが届き、さらに五十万円を入金。アプリは届かず、電話もつながらない。

 (国民生活センターに寄せられた相談内容を抜粋)

<情報商材> 主にインターネットで、投資やギャンブル、動画配信などで高額収入を得るためのノウハウと称して販売されている情報。情報商材の購入をきっかけに、高額のコンサルティングやビジネスセミナーなどに契約させられることもある。

 

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