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【暮らし】

親子で学ぶ金銭感覚

セミナーで、テキストに答えを書き込む林璃香さんと母親の未希子さん=名古屋市で

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 お盆に小遣いを親戚からもらったり、友達と出掛けた先でアイスクリームやジュースを買ったりと、夏休みは子どもがお金に触れる機会が増える。親は上手なお金の使い方を教えるチャンスと捉えたい。名古屋市内で開かれた親子向けのセミナーに参加し、どう教えたら伝わりやすいのか、こつを探った。 (出口有紀)

 「ご飯はニーズですか、ウォンツですか?」「じゃあ、自転車は?」。講師を務める名古屋市のファイナンシャルプランナー、加藤仁美さん(32)の矢継ぎ早な質問に、子どもたちが元気よく答えていく。セミナーは市内の商業施設で開かれ、小学生とその保護者計十七人が参加した。

 「ニーズ」は生活に必要なもの、ないと困るもの。「ウォンツ」は必要とは言えないが欲しいもの、あるとうれしいものだ。「これはお金を上手に使うための魔法の言葉です」と加藤さんは話す。

 毎日の食事は、もちろんニーズ。では自転車はどうかというと、一概にウォンツではない。住む場所や使う目的などによって、ニーズだったりウォンツだったりと変わる。

 加藤さんは、ニーズだったら親が買い、ウォンツは子どもがお小遣いで買うのが基本という。欲しいものがニーズかウォンツか考える習慣がつくと、子どもはウォンツのものがあると「お小遣いで足りるか」「買うお金をためるため、お菓子は安く買えるスーパーで」などと考えるようになっていく。すると、三百円しかないときに五百円のケーキが欲しいとしたら、貯金する一方で「本当にそのケーキが食べたいか」と考え直すこともできるようになる。

 子どもが金銭感覚を身に付けてきたら、お金に関する親子の会話もより踏み込める。例えば、子どもが消しゴムを何度もなくしてしまうとする。消しゴムはニーズではあるが、「親は給料から税金や食費などを支払い、お小遣いをあげ、必要なものを買っている。当たり前のように、消しゴムを買うお金は出てこない」と、ものやお金の大切さを教える機会にもなる。

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 同市名東区のネイリスト林未希子さん(38)は、小学二年生の娘璃香(りこ)さん(7つ)とセミナーに参加した。璃香さんは週一回、友達と近所の駄菓子店に行く。一回に使う額は百円までと決めているが、五百円玉を渡されて使いきってしまったことがあったという。

 林さんは「お金はそんなにぽんぽんと使えるものではないと分かってほしい」と話す。璃香さんは「五百円をもらって、まだ買えると思って使っちゃったけれど、これからはちゃんと自分で計算したい」と話す。

 加藤さんは、学生時代にキャッチセールスでトラブルに遭ったことがあり、その経験から親子向けのセミナーを開いている。「小さいころから、親とお金のことをもっと話せるといいと思った。未就学児でもニーズやウォンツは分かるので、おままごとに興味を持つようになったら、まずは欲しいものがニーズなのかウォンツなのか考えるように働きかけては」と話す。

 今の子どもたちは、かつてより物価は上がり、預貯金の利息は減り、税金は増える社会環境で暮らし、電子マネーなどの目に見えないお金とも付き合っていく必要がある。加藤さんは「子どもが自分で考えて、お金を上手に使う力が大事。子どもが将来、お金のことで困らないよう、親が先生になって金銭感覚を身に付けさせてほしい」と話す。

 

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