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【暮らし】

リフレッシュしたのに…けだるい 夏休み明け初日 「全力」でなくていい

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 夏期休暇が明けて間もない人も多いだろう。しっかりリフレッシュできた人の一方で、なかなか調子を取り戻せない人もいるかもしれない。長期休暇を楽しく有意義に過ごしても、仕事を再開するといまひとつ身が入らなくなるのはなぜだろう。専門家に原因と対策を聞いた。 (添田隆典)

 「『たっぷり休んだのだから、すぐに取り返さないと』などと、気張らない心の持ちようが大事です」。産業カウンセラーで、帝京平成大現代ライフ学部(東京都中野区)教授の渡部卓さん(61)に尋ねると、そんな答えが返ってきた。

 渡部さんによると、メンタル面の不調は、自律神経の乱れが影響している。自律神経には、集中力を高める交感神経と、リラックス作用のある副交感神経があり、仕事中は前者が優位。しかし、休暇中は両者のバランスが変わりやすいため、そのまま仕事に復帰すると空回りしやすいのだという。

 そこで、渡部さんが勧めるのが、少しずつ気分を高める工夫。例えば、通勤中に自分の好きな音楽を聴いたり、少し息が上がる程度に早歩きしたりすること。音楽はテンポのいい曲がいい。寝覚めに少し熱めのシャワーを浴びるという手もある。そうすると、交感神経の働きが高まり、仕事モードに入りやすい。

 職場でも、気分が乗らないのに黙々と仕事をするのは逆効果。久しぶりに会った同僚と休暇中の話題などでおしゃべりしてからの方がむしろ乗りやすい。

 仕事も、いきなり全力で取りかからず、「まずはその日最低限やらないといけないことを、三つほど書き出してみて」と渡部さんはアドバイスする。休み中にたまった仕事をあれもこれもと漠然と考えると、うんざりするが、整理すると、やることが具体的になり見通しが立つからだ。

 書き出した三つのことができれば、その日は十分。「一年間トータルで仕事をこなせればいいわけで、目先の数日だけにこだわる必要はありません」。休みが明けて一週間ほどしても、調子が戻らないという場合は、半日休暇などを取ってもう一度リフレッシュするのも手だという。

◆生活リズムは休暇中も守る

 休み明けのけだるさは、生活リズムの乱れとも関係している。東京歯科大市川総合病院(千葉県市川市)の精神科医で産業医の宗未来さん(46)は「起床時間と就寝時間、三食の時間は最低限、規則正しくを心掛けましょう」と呼び掛ける。

 宗さんによると、休暇中に生活リズムが一変すると、その反動で、休み明けは軽いうつに似た状態に陥りやすい。このため、規則正しい生活がかぎになるという。普段から、日曜の晩に翌日からの仕事を考えると気がめいるという人は、変化への適用が不得手かもしれないので、気持ちを大きく楽に構えたい。

 宗さんは「リフレッシュしたんだから、全力で集中しないといけないというのは時代錯誤。周囲がそう思っていても、惑わされず焦らないのが大切です」と力を込める。

 

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