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【暮らし】

<30代から考える>社会保険の不足を補う 生命保険 育児中は死亡保障を

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 結婚、出産を経て、守る家族ができた人にとって、生命保険は万が一の病気や死亡に備える選択肢の一つ。ただ、多くの商品があり、やみくもに契約すれば家計を圧迫する。専門家は「目的を明確にした上で、公的な社会保険でカバーできないかを吟味し、足りない部分を民間保険に頼るのが堅実」と説く。 (添田隆典)

 パートの妻(34)と長男(7つ)がいる名古屋市瑞穂区の会社員男性(34)も結婚や出産のタイミングで、死亡と医療、教育費の保障がある生命保険にそれぞれ契約。手取り四十万円余から計約三万五千円の保険料を払っている。「深く考えたわけではなく、保険会社の営業マンが勧めるから」

 生命保険文化センター(東京都)の二〇一八年度全国実態調査によると、世帯主三十〜三十四歳の家庭が支払っている月額保険料は平均約二万五千円、三十五〜三十九歳は約三万二千円。契約率も高く、ともに八割台後半だった。一方、生命保険について「ほとんど知識がない」と答えた人も全年代で約67%に上る。

 生命保険協会認定のファイナンシャルプランナー藤井泰輔さん(64)=東京都=は「漠然と生命保険に入るのではなく、遺族の生活資金なのか、自分の医療費なのか、必要な保障を明確にすることが必要。その上で支払っている社会保険料で、どんな公的保障を受けられるのか把握することが大切」と話す。

 日本の社会保険は医療、年金、介護、労災、雇用の五種類。それぞれ、さまざまな公的保障が受けられる。

 例えば、会社員が加入する健康保険は療養給付や高額療養費制度で医療費の自己負担を低く抑えられるほか、病気やけがで働けなくなった場合に最大一年半、給与の三分の二相当を支給する傷病手当金もある。死亡すると、家族が受け取る遺族年金がある。

 それらを調べ、足りない分を民間保険で補う=表(上)。藤井さんは「子育て世代はまず死亡保障の付いた保険を検討するべきだ。残された家族の生活費や教育費を賄うには遺族年金だけでは足りず、大きな保障が必要」と話す。

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 具体的に必要な保障額を試算し、商品を選ぶ。死亡保障だと、世帯主が亡くなってから子どもが独立するまでにかかる家計の支出と、収入総額の差額が目安という=表(下)。保険の比較サイトで各社の保険料なども比べられる。

 死亡保障には定期、終身、養老の三つの保険がある。定期は掛け捨て型で、保険金の出る保障期間が限られる。一方、終身と養老は貯蓄型で、終身はいつ死亡しても保険金が出る。養老は保障期間は限られるが、満期時に生きていれば、保険金が満額出る。

 藤井さんによると、金利の高かったバブル時代などは貯蓄型でも比較的安い保険料で、高額の保険金を得られた。だが、マイナス金利の現在は終身、養老ともに保険料が跳ね上がり、定期に比べて高いという。

 保険相談窓口「保険コンパス」を運営する「ティー・エフ・オフィス」(名古屋市)が一月、ある保険会社の商品で試算すると、三十歳男性が一千万円の死亡保障を契約した場合、六十歳までの定期だと月々の保険料は約千九百円。終身は約二万二千円だった。

 同社FPの勝野真二さん(33)は「死亡時期に関係なく必ず必要になる葬儀代分などは終身で契約し、教育費など期間が予測できる費用の保障は定期にすると無駄が少ない」と提案する。

 

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