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【暮らし】

<ねえねえちょっと 特別編>町内会どう思う? 運営、負担疑問の声も

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 毎週土曜日掲載で、読者の悩みや疑問に、読者がアドバイスする「ねえねえちょっと」。1月5日に東京都の女性(75)からの「娘に町内会に入るなんて考えが古いと言われた」という相談と、それに対する読者の意見を紹介したところ、多くの反響があった。町内会の大切さを指摘する意見に賛同する声が多く寄せられた一方で、「退会したらごみを捨てさせないと言われた」との訴えも。あらためて、町内会について考えた。 (細川暁子)

 相談を寄せた都内の女性は、娘(45)が購入した新築一軒家に住んでいる。「地域のつながりは大事」と町内会に入ったところ、娘に退会するよう迫られているとのこと。

 それに対して、寄せられた回答は約三十件。紙面では、その中から「校区や自治体の情報が入ってきたり、近所同士で高齢者の家を気にかけたりできる」「組費などの金銭面や、行事などの負担は大きいが、災害などの時、近所のつながりは大事」と町内会や自治会の良さを指摘する意見と、「町内会に入らないと地域のつながりがなくなるわけではない」「煩わしい人間関係はつくりたくない」との声を紹介した。

 載せきれなかった中でも、「近所で火事があり、住民が救助に駆けつけ町内会の付き合いの大切さを実感した」=石川「春ちゃん」さん(63)=など、町内会は必要との意見が多かった。ただ、負担の重さや運営方法への疑問もちらほら。

 「退会したいと言ったら、会員に『町内会が管理しているごみ置き場を使わせない』と言われた」と寄せたのは、神奈川県の「山姥(やまんば)」さん(75)。町内会では年に数回、近所の掃除をしているが、欠席するには二千円を納めなければいけない。一部の人に負担が集中することを避ける手立てとはいえ「ペナルティーを科して互いを縛り合うよう。若い世代が入りたがらないのも無理はない」と話す。

 愛知の女性「困ってる人」さん(50)は「仕切っているのは『長老』の方たち。意見を聞いてもらえない」と嘆く。婦人部もあり、主な役割は敬老会の食事の準備や後片付け。「今どき、男女で役割を分けるのは変」。洗い物の負担を減らすために、割り箸や紙皿を使うことを提案したが、区長に「それでは味気ない」と却下されたという。

 毎年元旦にある集まりは、必ず出席という雰囲気。「お正月ぐらい、家族でゆっくり過ごしたいのに」。月に一度程度、草刈りや竹の伐採などもあり、休むには「出不足金」を払わなければならない。「若い世代には共働きも多い。省力化、簡素化しないと、人は離れる一方」とぼやく。

◆退会のトラブルで訴訟に

 町内会をめぐるトラブルを耳にすることも増えている。大分県では先月、自治会を退会したらごみ集積場への搬入を禁止されたり、ため池の水を使えなくなったりして、転居を余儀なくされたとして、70代男性が自治会の元役員や地元の土地改良区に約3000万円の損害賠償を求めて大分地裁に提訴し、係争中だ。

 原告代理人の中山知康弁護士(50)(大分県弁護士会)は、「町内会や自治会は任意で入る団体だが、ごみ集積場や水の管理など行政機能の一端を担っていて、実質的には強制加入となっているケースも多い。その土地の有力者の意見が優先され、意見に従わないと仲間外れにされるなど、住民同士の衝突が起きやすい。民主的な運営を目指さないと、トラブルは起き続けるだろう」と指摘する。

 

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