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【お金の話】

保険の先進医療特約 治療の現状、知る必要 光田洋子(マネージャーナリスト)

 医療保険は先進医療の特約付きが主流となり、古い保険を見直そうかと悩む人が増えています。しかし、その前に先進医療の現状などを知ることが重要です。

 先進医療とは、厚生労働相が定める高度で先進的な医療技術です。今はまだ公的医療保険の対象ではなく、将来的に対象とすべきかどうかの評価段階にある医療技術や治療方法のことです。

 現在の公的医療保険制度では、保険適用の診療と適用外の診療を同時に行う「混合診療」は原則、認められておらず、併用すると本来なら保険が適用される医療費も全額自己負担になります。その中で例外的に併用が認められているのが先進医療です。この場合、先進医療の分の技術料は自己負担ですが、保険が適用できる部分は、通常通り、基本三割負担です。

 一日現在で厚生労働相が定める先進医療は百四種類。施設基準などを満たした特定の医療機関でのみ実施可能という点もポイントです。代表例が、がんに対する放射線治療の重粒子線治療と陽子線治療です。二〇一六年度の実績で、重粒子線治療は年に千七百八十七件実施され、一件当たりの費用は約三百九万円、実施医療機関は五カ所。陽子線治療は年間二千十六件で、費用は約二百七十六万円、実施医療機関は九カ所です。

 ただ、実施件数が年間百件以上となるような先進医療は一部です。費用も、百万円を超えるのは全体の一割強で、数万〜数十万円が多数。実施医療機関も多くが全国で数カ所なのが現状です。

 最近は、特定の先進医療について給付金を医療機関に直接支払う保険会社も出てきました。こうした先進医療の特約付き医療保険なら確かに安心ですが、あらためて入り直すかどうかは検討が必要。先進医療の指定も、随時変更されることを覚えておきましょう。

 

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