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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 加藤健次弁護士> 共有私道に障害物 どけてもらうには 

 私の自宅前の道路は、道路に面する七軒の土地所有者の共有の私道で、奥は行き止まりになっています。最近、私道の入り口近くの土地建物を購入した住民が、家の前に大きな鉢植えなどを置いたままにしているため、私たち奥の方の住民の通行の邪魔になって困っています。どうしたらよいでしょうか。 (愛知県・女性 70歳)

◆通行妨害禁止の仮処分の申し立ても

 建築基準法は、建物の敷地は道路に接していなければならないと定めています。ご質問のケースのように、敷地が公道に接していない場合、一定の要件のもとで、行政が私有地を道路として認定する場合があります(建築基準法四二条二項)。これを「位置指定道路」(あるいは「二項道路」)といいます。

 位置指定道路は、私有地であるとともに、一般の通行ができる道路という二つの性格を持っています。そこで、道路の管理、使用を巡って問題が起きる場合があります。

 私有地とはいえ、道路として指定されている以上は一般人が通行できるようにしなければなりません。すなわち、私道で一般の通行を妨げるような行為をすることは許されません。

 そして、他者の通行を妨害する行為がある場合には、妨害されている住民は、妨害行為をやめるよう求める権利があります。

 もっとも、道路といっても私有地ですから、所有者の合意によって、私道の利用の仕方を合理的な範囲で制限することはできます。裁判例としては、行き止まりの私道について、自動車で通行したり、駐車することを禁止するという制限が有効とされた事例があります(東京地裁平成二十三年六月二十九日判決)。

 その住民の行為によって日常的に通行が妨げられているのであれば、裁判所に通行妨害禁止の仮処分を申し立てることも一つの方法です。

 ただし、毎日のように顔を合わせる住民間の問題ですから、話し合いで円満に解決することが望ましいですね。関係する所有者が集まって議論をしてルールを確認することも有益だと思います。

 解決困難な場合は、弁護士と相談して、よりよい解決策を見つけてください。

 

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