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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士> フランチャイズ店赤字 本部責任は

<お悩み> 2年前、雑貨販売のフランチャイズ店を開きました。事前にフランチャイズの本部から、この物件で店を開いた場合の売り上げと利益の予測を示され、「必ずもうかる」「本部が責任をもって支援する」と説明を受けたので契約を結びました。しかし、開店すると売り上げは予測の半分で赤字続きです。本部は私の経営努力不足と言って、責任をとろうとしません。 (東京・自営業 60歳)

◆虚偽勧誘で詐欺の判例も

<お答え> フランチャイズは加盟金や設備投資など多大な費用がかかるので、あなたの今後の不安は大きいでしょうね。

 フランチャイズ制度は、本部が加盟店にロゴマークなどの使用を認めるとともに、統一的なイメージの確保や指導などを行い、その対価として加盟店が本部に金銭を支払う事業形態を指します。コンビニエンスストアやファストフード店、介護施設などさまざまな業種で制度が導入されています。

 しかし、あなたのように開店後の経営実態が契約前の説明と異なるため、トラブルになるケースも多くあります。

 この点、フランチャイズ契約の意思決定に重要な影響を及ぼす事実について、虚偽を真実であるかのように話して加盟者を勧誘する場合は詐欺に当たるとした判例があります。

 公正取引委員会の「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方について」によると、実際より著しく優良または有利と誤認させるような勧誘は、独占禁止法で禁じられている不公正な取引方法の「ぎまん的顧客誘引」に該当します。

 本部の勧誘が以上の態様に当たる場合は本部の責任が認められる可能性があります。

 あなたの場合、売り上げや利益の予測、本部の指導は契約を検討する上で重要です。予測が合理的な算定(例えば、類似の環境にある既存店の実績を根拠としたか)に基づかない場合は、本部の損害賠償責任が認められる可能性はあると考えます。

 請求する損害は加盟金や店舗についての設備費など初期費用のほか、開業後の営業赤字も対象となります。ただ、この問題は個別に検討を要するので弁護士への相談をお勧めします。

 

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