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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 今野久子弁護士> 伯父と父の遺産父の分のみ相続したい

<お悩み> 父方の伯父と父を昨年から今年にかけて相次いで亡くしました。そんな中、父の郷里の町役場から固定資産税の問い合わせがありました。理由は伯父の子や孫が相続放棄し、父が相続人になったものの、相続するか決めないまま亡くなり、私に伯父の農地を相続するか尋ねるためだそうです。私は農地を相続したくありませんが、他方、父の遺産はもらいたいです。 (東京・会社員 30代)

◆3カ月以内に手続きを

<お答え> あなたの伯父さんの遺産をあなたのお父さんが相続人として受け取る(承認)か放棄するか決めないまま、あなたのお父さんは亡くなられたようです。

 この場合、伯父と父の間、父とあなたの間に、相続関係があり、伯父の相続については、父が承認するか放棄するかを選択する権利をあなたは父から引き継いだことになります。

 このような状態を「再転相続」と言い、あなたの立場の人を「再転相続人」といいます。あなたは、伯父の農地は欲しくないが、父の遺産はもらいたいと希望していますが、一定の条件のもとで、可能です。

 相続放棄は、家庭裁判所にその旨を申し立て、家庭裁判所から相続放棄を認める書類をもらうことで成立します。ただし、この申し立ては自己のために相続の開始があったことを知ったときから三カ月以内にしなければなりません。

 この期間は「熟慮期間」といい、再転相続の場合の熟慮期間は、民法に「相続人が相続の承認または放棄をしないで死亡したときは」、「その者の相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から起算する」と定めています(九一六条、九一五条一項)。

 つまりあなたが父の死亡を知ったときから三カ月以内ならば、伯父の相続と、父の相続のそれぞれについて、受け取るのか放棄するのかを決めることができます。あなたの希望どおり、伯父の遺産は放棄し、父の遺産を相続することもできます。

 ただし、先にあなたが父の遺産の相続放棄をすると、あなたが父から引き継いだ伯父の相続について承認するか放棄するかを選択する権利も失うことになりますので、伯父の遺産を相続したいときには、順番には注意してください。

 

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