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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 滝沢香弁護士> 妹が死去 行方不明の兄への相続は

<お悩み> 独身だった妹が亡くなりました。預貯金を残していたので相続手続きを進めようと思いますが、私と弟、既に亡くなっている姉の子のおいのほかに、30年以上前から行方不明になっている兄が相続人になると聞きました。兄は親の戸籍に残っていますが、生きているのかどうかもわかりません。どう対応すればいいのでしょうか。 (埼玉・無職 72歳)

◆失踪宣告の申し立て必要

<お答え> お兄さんはずいぶん前から行方がわからないとのことですが、亡くなっているのでなければ、相続に伴う預貯金の解約について、お兄さんに相続人として遺産分割協議書などの必要な書類に署名、実印押印の上、印鑑証明書を添付してもらう必要があります。

 相続人に長期間にわたって住所地に不在で生死も不明な状態の人がいて、相続手続きを進める場合には、その人について失踪宣告を得るという方法があります。

 利害関係を有する者がお兄さんの住所地の家庭裁判所に申し立てます。住所地から行方がわからなくなって七年以上を経過し、帰る見込みがなく、生死が明らかでないときにできます。

 家裁は親族への聞き取りなどの調査をした上で、三カ月以上の期間を定め、不在者はこの間に生存の届け出をするように、また生存していることを知っている人は届け出をするように官報や裁判所の掲示板で求めます。期間内に届け出がないと、失踪宣告の審判が出されます。

 審判が確定すると、生死不明の者に対して、法律上死亡したものとみなす効果が生じます。申立人は、確定から十日以内にお兄さんの本籍地の市町村役場等に、審判書謄本と確定証明書等の書類を用意して失踪の届け出をしなければなりません。届け出によって、お兄さんは行方不明になってから七年が満了した時に死亡したものとして、戸籍に記載されます。

 そうなると相続人から除外され、残りの相続人だけで相続手続きを進めることができます。今までも捜してきたのだと思いますが、長らく不明ということであれば、こうした手続きを検討してはどうでしょうか。

 

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