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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 加藤健次弁護士> 貸した土地を第三者に譲りたいと言われ

<お悩み> 知人に長年、土地を貸していました。知人はその土地に建物を所有していましたが先日亡くなり、相続した人から「借地権を譲渡したい。承諾してほしい」と言われました。譲渡先は建物を建て替えたいそうです。知らない人に土地を貸すのは抵抗がありますが、「承諾しないと裁判になる」と言われました。どうすればよいでしょうか。 (東京・無職 70歳)

◆交渉想定を 買い取りも手

<お答え> 知らない人が借地人になると、人間関係も含めいろいろなことが心配されますね。

 この後どのような手続きが予想されるのかを、まず説明します。

 借地権を譲渡するには、地主の承諾が必要です(民法六一二条)。地主が承諾しない場合、借地人は許可を求める裁判を起こすことができます(借地借家法一九条一項)。裁判所が許可する場合、借地人に承諾料として金銭の支払いを求めることが通例です。承諾料は、借地権の10%程度が一般的です。

 譲渡を認めたくないとき、地主側から建物と借地権の譲渡を求めることもできます。この場合、裁判所が譲渡の対価を決めますが、借地権よりかなり高額になると思われます。

 ご質問のケースでは、借地権を譲り受けた人が建物の建て替えの承諾を求めてくることが予想されます。この場合も、地主が承諾しなければ許可を求める裁判を起こせます。建て替えの承諾料は、一般には更地価格の3〜5%程度といわれています。

 なお、木造から鉄筋コンクリートに建て替える場合は、建て替えの承諾に加え、借地条件変更の承諾、あるいはこれに代わる裁判所の許可が必要です。条件変更の承諾料は、更地価格の10%程度といわれています。

 実際の交渉では、以上の手続きなどを念頭に置いておくとよいでしょう。借地権を譲り受けた人と関係を残したくないなら、こちらからその土地の買い取りを提案することも考えられます。

 交渉の進め方も含めて、早めに弁護士と相談することをお勧めします。

 

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