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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 坂本雅弥弁護士> 100万円振り込み後、業者と連絡取れず

<お悩み> 1カ月前、不動産業者が自宅に来て、私が40年前に購入した東北の原野を「買いたい人がいる。1000万円で買い取りたい」と持ち掛けました。ただし、私が土地の「評価書」の作成費100万円を負担する条件でした。私はその場で業者と契約を結び、翌日に費用100万円を振り込みました。しかし、その後、業者と連絡が取れず困っています。 (東京・無職 75歳)

◆原野商法二次被害では

<お答え> ご相談は、最近問題となっている原野商法の二次被害の可能性があります。

 原野商法は、値上がりの見込みがほとんどないような山林などを将来値上がりするかのように偽って販売する手口です。一九七〇〜八〇年代に社会問題となりました。

 最近は原野の所有者に「土地を高く買い取る」と勧誘、一方で測量費用などを負担させるケースが目立ちます。こうした過去にトラブルに遭った消費者が再び被害(二次被害)に遭うケースが多発しており、国民生活センターも注意喚起しています。

 業者はあなたの自宅に来て原野の売買契約と評価書作成の契約を結んでいます。これは訪問販売にあたります。

 訪問販売は原則として、クーリングオフ(無条件解約)について法が定める記載のある契約書などを受け取ってから八日間は、理由を示さず解約できます(特定商取引法)。

 あなたは契約から約一カ月たっています。しかし書面の条件記載に不備があれば、クーリングオフの期間が始まっていないため、解約も可能かもしれません。

 業者と連絡が取れず、一千万円の送金もないのですね。すると、これらの契約は詐欺(民法九六条)などによる取り消し、または無知に乗じて暴利を得る行為として公序良俗違反(同九〇条)による無効を主張するなどして、百万円の返還を請求できるかもしれません。

 また、もしあなたが原野の権利証や登記の必要書類を渡していて、移転登記が完了している場合は登記の返還(移転登記の抹消)も検討すべきです。

 原野商法に対応するには契約書の検討や業者の調査などが必要になるため、弁護士に相談されるのが良いかもしれません。

 

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