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【悩みの小部屋】

<法律お助け隊 滝沢香弁護士> 実家のブロック塀、隣家が危険性指摘

<お悩み> 実家の隣家から「お宅の敷地内のブロック塀が崩れると、こちらの駐車場に落ちてくる危険がある。対応してほしい」と手紙が届きました。実家は、母が一人で住んでいましたが、特別養護老人ホームに入居したため、現在は空き家です。塀は古いですが、ひびが入っているわけでもなく、危ない感じもしません。費用もかかることなので、迷っています。(神奈川・会社員 58歳)

◆損害発生防止へ検査を

<お答え> 建物や塀などは、法的には「土地の工作物」にあたります。設置や保存に瑕疵(かし)があった場合、それによって他人に損害を与えると、工作物の占有者(実際に使っている人、借りている人など)が被害者に対して損害賠償の責任を負います。占有者が損害の発生を防ぐために必要な注意をしていたときは、所有者(持ち主)が責任を負います(民法七一七条)。

 ご実家で設置したブロック塀は、土地の工作物にあたり、占有者も所有者もご実家になります。不動産の名義人がお母様であれば、お母様が当事者ですし、もし既に亡くなったお父様の名義のままで相続手続きが終わっていなければ、法定相続人であるあなたも所有者になります。

 ブロック塀が本来備えていなければならない安全性や設備を欠いていると、損害賠償の責任を問われる場合があります。具体的には、傾いていたり、ひびが入っていたりする部分があるのに、補修などをせず放置していることなどです。

 予期しなかった豪雨や強風、地震などで破損したからといって、ただちに責任がないとは言えません。一見して瑕疵がなくても、過去に同程度の災害の経験があれば、それに耐えるような補強をしておかなければ、瑕疵があったとして責任を問われる場合があります。

 ブロック塀は、建築基準法の施行令でさまざまな基準が定められています。基準を満たしていない塀は、瑕疵があるとされるでしょう。国土交通省や自治体は安全性をチェックするための情報提供をしています。塀の高さや厚さ、基礎の有無など項目は複数あります。一度、専門業者に相談をし、検査をされる方がよいかもしれません。

 

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