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【にゃんとワンポイント】

猫の爪研ぎ 室内飼いならカットして

爪を研ぐ猫。爪を切る際は「力ずく」は禁物だ

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 ソファに横になり、くつろいでいると、足元の方から何やらバリバリ、ガリガリと、規則的な音が聞こえてきます。

 「あー、またやってるなー」

 頭を起こすと目を真ん丸に見開き、座面に夢中で爪を立てているうちの猫と目が合いました。彼はこの場での爪研ぎが大好きなのです。

 すると、動かしていた前足をピタッと止め、一目散で逃げていきます。無数の爪痕が残る椅子は、購入時の重厚感が消え、みすぼらしささえ漂います。

 猫が爪研ぎをしない日はありません。これは、優秀なハンターとして進化した証拠です。鋭い爪で木や高い所に登り、獲物を狩るのに必要だったからです。

 ただ、現在の生活の場である室内は、狩り場ではありません。人間にとって、猫の爪研ぎ行為は不快に思うことも事実でしょう。

 家具や室内の損傷はしょうがないにしても、人にけがをさせる心配もあります。

 猫には迷惑な話ですが、ここは共同生活を円滑に送るためにも、少々我慢をお願いし、爪を切らせてもらいましょう。

 多くの猫は爪切りが嫌いです。理由がいくつもあるのです。

 「最大の武器を奪われる」「爪の中に神経・血管(ピンク色の部分)があり、切られたときに痛い思いをした」「体の先端部を触られるのが嫌い」−などです。

 一度嫌な思いをすると、次からは気配で察するようになります。

 成功させるこつは、力ずくでしないことです。足をつかむときも、強く握らずふんわりと足首を包み込み、2本の指先で爪の根元を優しく圧迫し、爪を最大限露出させ、先端の白い部分だけを切る。

 猫が嫌がり始めたら、決して無理はしない。

 共同生活では相手を尊重し、時には妥協することも重要です。

 (伊東則道=獣医師、伊達の街どうぶつ病院院長)

 

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