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【ペット大好き】

Michiya−Dさんとゆきみ 実家へ戻った訳 愛犬孝行のため

Michiya−Dさんと愛犬「ゆきみ」。「いつまでも元気でいるよう励ましています」=名古屋市内で

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★ポメラニアン(メス 14歳)

 シンガー・ソングライターとして活動するMichiya−Dこと西田充さんは、現役の歯科医師でもある。東京の歯科医院で働いていたが、このほど自らクリニックを開業すべく、名古屋市の実家に戻った。だが、戻ろうと決めた一番の理由は、愛犬「ゆきみ」のためだった。

 「ゆきみは、僕が高校生の時に一目ぼれして飼うことになった犬なんです。でも大学進学と、音楽への夢のため家を離れて以来、両親にずっと世話をまかせっきりだったので、そろそろ僕も親孝行、ゆきみ孝行しようと、戻ることにしたんです」

 子どものころから犬を飼いたかったが、両親は「犬は死んだらとても悲しいから」と、なかなか許してくれなかった。そこで試しにレンタル犬を連れてこようと考えた。店に入ると、真っ白なポメラニアンに目を奪われた。

 「雪のような姿なので、ゆきみと名づけられていました。繁殖用の犬で何度か出産したそうですが、抱っこしてもおびえた感じ。トイレのしつけもできてなくて、常におむつ着用でした。最初に家に連れてきた時の様子は忘れられません。緊張のせいか足がガクガク震えて、鳴きもしないんです」

 この小さく気弱な犬が、家族の心を大きく動かした。「僕も両親も『二度と店のケージの生活に戻したくない!』と。店に頼んで譲ってもらうことにしました」

 ゆきみはあっという間に、両親にとって子ども以上の存在になり、西田さんが帰省すると喜んで出迎えてくれた。祖父の晩年には枕元で元気づけ、近所の介護施設にセラピー犬として訪問したこともあった。

 歯科医師となった西田さんは、音楽事務所に所属し、プロとしての演奏活動も始めた。

 「自分が歌を歌う一番の理由は、人々の心の支えになりたいから。ゆきみが人を癒やして元気にしているのと同じなんです」

 昨年秋、ゆきみは腎不全と膵炎(すいえん)のため、体重が三・一キロまで落ち込んだ。母はつきっきりで世話をし、栄養価の高い食事を与え続けた。父も帰宅後に毎晩ゆきみのおむつを外し、体を洗った。そのかいあり、体重は四・八キロに回復。獣医師を驚かせた。さらに西田さんも帰ってきて、ゆきみも心強いに違いない。

 「今も毎日のように点滴が必要なので、自分もできる限りのことをしようと思います。ゆきみががんばる姿に、家族も励まされている。毎日、ゆきみに『ただいま!』と言えるのがとてもうれしいです」

 (文・宮晶子、写真・加藤晃)

<ミチヤ・ディー> 1989年、名古屋市生まれ。本名西田充。東京医科歯科大歯学部卒業、歯科医師。高校時代からバンド活動を始め、大学卒業後はプロとして活動。2015年、CD「Be My Way」発売。ボーカル、ギターなど、独特の奏法によるライブが人気。

 

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