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【首都圏】

保育施設と騒音を考える 専門家ら集い文京区で講習会

保育施設と騒音問題について意見を交わす研究者ら=東京都文京区の中央大で

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 保育施設と騒音をテーマにした講習会が東京都文京区の中央大学後楽園キャンパスであり、環境や建築音響の研究者や保育関係者らが登壇した。保育施設内の子どもを騒音から守るための基準づくりや、近隣住民への配慮として保育施設内の子どもの声が外にもれにくくする工夫などについて意見を交わした。 (奥野斐)

 講習会は研究者らでつくる日本騒音制御工学会(千代田区)の主催。八日開かれ、行政関係者や建築業者ら約八十人が集まった。

 待機児童の増加に伴い、都市部では鉄道の高架下や幹線道路沿いなどに保育施設が造られるが、車や列車の騒音に悩むケースが少なくない。熊本大工学部の川井敬二准教授は「日本には保育施設の騒音基準がなく、ほとんど配慮されていない」と指摘し、基準のある海外の制度との違いを紹介した。川井准教授らは二〇一八年度の公表を目指し、騒音などの数値目標を検討している。

 保育施設内の子どもの声に対する近隣住民の不安などから、保育施設の建設が中止に追い込まれる事例も後を絶たない。日大理工学部の冨田隆太准教授は、保育施設から発生する音対策として「施設と周囲との建物の配置を考え、園庭や保育室の位置を決める必要がある。遮音対策も重要だ」と例を挙げた。

 さらに、音響の専門家らも加わって意見交換した。関東地方で保育所の新設を進めている保育関係者は、騒音の懸念などが数多く住民から寄せられたことを明かし、「子どもの保育環境を守りながら、一つ一つの声にできるだけ対応した。今後も交流を続けたい」と語った。

 全国認定こども園協会代表理事の若盛正城(わかもりまさしろ)さんは、運営する認定こども園の保育士らに対し、場所に応じた声のかけ方を意識させ、大声を出さなくても子どもに伝わる工夫を紹介しているという。「子どもも大人も、互いに居心地がいい環境をつくっていくことが大事だ」と話した。

 

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