東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

<談論誘発>事業や商品生み出したい 女性活躍と働き方 改革は一体で推進

写真

◇女性活躍支援業「wiwiw」社長執行役員・山極清子氏

 先進国の多くの企業ではいま、男女が共同で働き、女性も意思決定の場に参画して共に責任を担っていく。すなわち「女性活躍」の状態が当たり前になっているが、日本の女性管理職比率は一割超で、上場企業の役員に占める女性比率に至っては2・8%。いったい、何が女性活躍を妨げているのか。

 高成長モデルが破綻し、日本的経営を構成していた終身雇用や年功賃金、男性片働き世帯を支える客観的条件はもはや存在しない。にもかかわらず、日本的雇用慣行である恒常的な長時間労働と女性が担う育児・家事という固定的な性別役割分担は変わらない。働く時間の制約がない男性中心の就労モデルが半世紀にわたって堅持されている。「労働生産性の国際比較」では、日本の時間当たり労働生産性(二〇一五年)は経済協力開発機構(OECD)加盟三十五カ国中、十九位だ。

 そのような中で、どうしたら女性活躍を推進し、働き方改革を実現できるか。私のかかわった「資生堂」が三十年間実践し続けた、多様な人材活用のダイバーシティ・マネジメントと働き方改革が不可欠だろう。従来登用されなかった女性人材を管理職に登用して組織内のパワーバランスを変える。イノベーションにより新たな商品・サービスを創出するジェンダー・ダイバーシティ施策に取り組むと同時に、男女ともにキャリアと育児を両立させ、時間当たりの生産性を向上させるワーク・ライフ・バランス施策を二重に行うことである。

 その成果として、一九九五年に5%未満だった女性管理職比率が二〇一七年には30%に。働き方が変わり、経営パフォーマンスが向上した。女性活躍推進と働き方改革とは背中合わせといえる。

 一方で、東京の人口は二〇二五年をピークに減少に転じ、四〇年には千三百四十六万人となり、約三人に一人が高齢者と予測されている。女性はもちろん、外国籍や高齢者、障がい者など多様な人材を生かす組織革新や働き方の改革が急がれる。しかも、市場の成熟化や少子超高齢化、経済のグローバル化の進展に伴い、顧客ニーズも多様化している。

 これらに応えて、新事業や新たな商品・サービスを生み出すには女性活躍と働き方改革とを一体のものとして推進するダイバーシティ経営が欠かせない。ITの飛躍的進化で、オフィスそのものの形態や機能も大きく変わる。その意味で、オフィス革命の本質は組織・人事改革と、働き方改革とを同時に取り組む女性活躍にある。

 1951年生まれ。資生堂初の女性人事部課長。20年間女性活躍に取り組む。昭和女子大学客員教授

◆オフィス革命

<青山〓氏 (明治大学大学院教授)の意見要約>

 (1)小池百合子・東京都知事は先に東京の目指すべき都市の姿と戦略を示す「都市づくりのグランドデザイン」を示した。この中で2040年代の都民の活動イメージを描いている。

 (2)介護や育児のために会社を退職、自営業的なコンサルタントや企画立案請負業に転職・自立し、自分で労働時間をコントロールする人は今よりさらに増えるに違いない。

 (3)人間の移動は間違いなく増加。このためにも地下鉄や道路の整備も求められる。40年代を見据え、都はオフィス革命への対応の具体策を早急に立案すべきだ。 (9月16日付)

 ※〓はにんべんに上が八 下が月

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報