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【首都圏】

<ふるさと発>滋賀・琵琶湖から 熟練の漁法、次代に継承

ベテラン漁師の田村さん(左)から網の補修を教わる大西さん=大津市の堅田漁港で

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 滋賀県の琵琶湖で新たに漁業へ挑戦しようと、若者がベテラン漁師に“弟子入り”し、漁の技術を習得する研修が始まった。「エリ漁」など独特の伝統漁法も根付く琵琶湖。水揚げの減少や後継者不足に悩む漁業の活性化に向け、関係者の期待が高まっている。

 八月下旬、堅田漁港(大津市)で、網の補修作業に汗を流す若い男性の姿があった。地元の大西遼馬さん(31)。溶接工や福祉の仕事などを経て、現在は一人前の漁師を目指し、漁歴六十年以上のベテランの田村太喜夫さん(78)=堅田漁協所属=の下で研修に励んでいる。

 研修は、堅田漁協が国の補助事業で始めた。県水産課によると、田村さんが最長で三年間、大西さんを雇用して漁業を教え、補助金は漁協を通じて田村さんへ支払われる。県内では初の取り組みだ。

 大西さんは昨年度、県が琵琶湖漁業への就業を促そうと実施した十日間の漁業体験研修を受講した。「水面近くで見る琵琶湖は、陸から見るのとは違って面白い」と魅了され、漁師を志した。

 県によると、一九六八年に三千人近かった琵琶湖の漁師は近年、四分の一以下まで減少。高齢化し、若い世代の育成が急務だ。

 大西さんの働きぶりに田村さんは「熱心で話をよく聞く。朝早くからの仕事ばかりだが、がんばって続けてほしい」と目を細める。大西さんも「技術を次世代に伝えていきたい」と意欲的だ。 (角雄記)

 

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