東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

茨城・那珂市にミニシアター誕生 スーパー跡地が銀幕に

「あまや座」のスクリーンの前に立つ大内さん。いすは閉館になった東京の映画館から譲り受けたものだという=茨城県那珂市瓜連で

写真

 小さな映画館が14日、茨城県那珂市瓜連で開館した。席数31、パイプいすを使っても最大約40人というミニシアター「あまや座」だ。近年の映画館は一つの施設に複数スクリーンを備える「シネマコンプレックス」が一般的だが、あまや座の挑戦の行方は−。 (鈴木学)

 「良質な小品をぜひ見に来てほしい」。あまや座の運営会社「アウチキネマ」の代表大内靖さん(36)は力を込める。劇場はJR水郡線瓜連駅から徒歩約五分、一昨年に閉店したスーパー「あまや」の敷地にある。

 地域活性化を担う「カミスガプロジェクト」が、閉店後の空き店舗の活用の相談を受ける中で、提案したのが映画館だった。カミスガが取り組む映画製作の中心に大内さんがいた。

 劇場への転換が難しく頓挫しかけたが、ネットで募った資金が約三百五十万円集まった。配給会社と取引できる組合に入り、敷地を使わせてもらえるなど「これだけ条件がそろえば」と半ば使命感で建物を建て、予定した四月から半年遅れでの開館にこぎ着けた。

 もともと音楽好きだったが、二十歳のころ見たドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダースの「パリ、テキサス」に衝撃を受け、熱心な映画ファンになった。水戸市の映像制作会社に勤めながら、運営代表も兼務する。

 勝算はあるのか。大作、話題作中心のシネコンと差別化を図り、県内で見ることが困難だった作品を中心に「ニッチ(隙間)な市場を狙う」とコアなファンを狙う。出身の埼玉県深谷市で市民がつくった劇場「深谷シネマ」の人気も励みに、「地域の一つの核になれれば」と話す。

 オープニング作品は、四度のがん手術を乗り越え、妻を介護した夫の十二年の日々を描く「八重子のハミング」など四作。初日は同作の佐々部清監督、主演升毅さんが来場、上映の合間にあいさつとサイン会を行い、盛況だった。

 水曜定休。問い合わせは、あまや座=電029(212)7531=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報