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【首都圏】

石川の歴史と魅力 伝え 「県人会」首都圏で交流の輪

「いしかわ百万石の集い」に出展した埼玉県鴻巣市と八丈島のPRブース=東京都内のホテルで(石川県人会提供)

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 首都圏在住の石川県出身者らでつくる「石川県人会」が、加賀藩ゆかりの地と交流の輪を広げている。新たに、参勤交代の宿を提供した寺がある埼玉県鴻巣市(こうのすし)や、前田利家の四女豪姫が嫁いだ宇喜多秀家の流刑地・八丈島との交流を始めた。藩政時代の遺産を掘り起こしながら石川ファンを増やすとともに、県人会の次代にも石川に愛着と誇りを持ってもらおうと活動している。 (山本義之)

 石川県人会はこれまで、加賀藩下屋敷があった東京都板橋区、国重要文化財(重文)に指定された旧前田家本邸がある目黒区、重文の東大赤門(加賀藩御守殿門)が有名な文京区の各イベントで、地元会員らが石川の物産をPRするなど働き掛け、各区での県人会設立にこぎつけている。

 鴻巣市との交流は、市内の法要寺が加賀藩参勤交代の宿となった歴史に基づく。予定の寺に宿泊を拒まれた一行を法要寺が受け入れたとされ、前田家は寺に寄進したほか、梅鉢紋の使用も認めた。同市の郷土かるたには「法要寺 一夜の礼に 梅鉢紋」とある。

 今年、法要寺の鐘撞(かねつ)き堂に石川県珠洲市の木材が使用されていることも分かり、親交が深まった。寺には、兼六園のヤマモミジの苗が寄贈され、ノトキリシマツツジの贈呈計画もあり、県人会事業委員の光真(みつざね)章さん(珠洲市出身)=川崎市=は「県内関係者も出席して記念植樹できないか検討している」と話す。

 流刑地で没した宇喜多秀家と、金沢で生涯を閉じた豪姫の像が並び立つ八丈島。前田家は宇喜多家に支援物資を送り続け、明治維新で赦免されると船を仕立てて一族を迎えに出向き、加賀藩下屋敷に住まわせた。

 三区県人会合同で今年七月、秀家を顕彰する「久福会」の島民らを招き、下屋敷跡などを巡るツアーを開いた。

 秀家の命日にあたる十一月二十日には、石川県人会が八丈島で開かれる鎮魂祭に参列する。

 鴻巣市と八丈島は、県人会が都内で八月に開いた「いしかわ百万石の集い」にPRブースを初出展した。このほか県人会は加賀藩の支藩だった七日市藩の遺構が残る群馬県富岡市との交流なども計画している。

 これらの取り組みは北陸新幹線開業が後押ししている。石川県人会は「史実を背景に石川を訪ねたいファンを増やすことは故郷応援団としての役目でもある」と自任。専務理事の新田義孝さん(津幡町出身)=神奈川県大和市=は「県人会一世の私たちが子や孫に伝えていくことは責務」と話している。

 

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