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【首都圏】

困難抱える人に寄り添う 名古屋の童話作家 東京で初の朗読会

童話作家の鬼頭隆さん

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 名古屋市を拠点とする童話作家の鬼頭隆さん(67)が19日、自作童話の朗読会「ひとり語りと弾き語り」を東京都青梅市で開く。恵まれない立場の子どもたちとふれあいながら、困難を抱える人を力づける物語を30年以上も書き続けてきた鬼頭さん。初めての東京での公演を前に「人は誰しも問題を抱えている。そんな人たちと、童話や歌を通じて手をつなぎたい」と話す。(竹上順子)

 鬼頭さんが童話を書き始めたのは、印刷業を営んでいた三十代初め。ある日突然、童話が思い浮かび、五歳の長男に誕生日のプレゼントとして読み聞かせると、感動して泣きながら聞いてくれたことがきっかけだった。ほどなく童話作家として生きていくことを決め、仕事を辞めた。

 当時は名古屋市内の市営団地に住み、近所の子らと「夢中会」という会をつくってソフトボールをしたり、自宅で話をしたり。子どもから悩みを打ち明けられれば、つらさに寄り添い、放っておけずに家庭に怒鳴り込んだこともあった。一方で、子どもたちの笑顔や喜びに励まされることも多く、物語を紡ぐ原動力となった。

 自身も子どものころ、貧しさや父親の家出から荒れかけた時期があった。だが「本当に悪いことをせずに済んだのは、周りの大人がさりげなく支えてくれたから」と振り返る。今回、朗読する「6年4組高島学級お笑い芸人」は、そんな自身の小学生時代を題材にした童話だという。

 書き続けてきた童話の多くも「日の目を見ない子どもたちが主人公だが、人生にどこか希望を持てるような物語を描いてきた」。中部地方を中心に小中学校に招かれて童話を朗読することも多く、三十年余りで延べ約千二百校を訪れた。

 名古屋市内で自身の童話会も開いており、東京から足を運んでくれるファンがいたことから、今回の会を思い立った。当日はシンガー・ソングライターでピアニストの長女瑞希さん(41)=写真=も、自作の歌を歌う。「素人に毛の生えたような自分の朗読が、初めて聴いてくれる人の心にどれだけ入り込めるか分からないけれど、東京でできるのはとても楽しみ」と鬼頭さんは話す。

 朗読会は青梅市東青梅三の「サウンドコレクション吉澤」で、午後二時から三時半。前売り券は大人三千五百円(当日券四千円)、小中学生二千五百円(同三千円)。申し込みは、鬼頭さん=電090(8555)9430=へ。

 

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