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【首都圏】

<三浦半島 山から海へ>(1)鎌倉 紅葉の名所から2つの「大仏」へ

大仏切通しの核心部を歩く人たち=神奈川県鎌倉市で

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 円覚寺門前の北鎌倉駅からスタート、浄智寺の脇から山道に。ひと登りすると本日唯一の山名のあるピーク天柱峰(てんちゅうほう)に至るが、石塔があるだけで展望はない。山上の源氏山公園に抜け出ると急ににぎやかに、そして華やかになる。わけても、道が三角形状に展開する一帯の紅葉は、例年声を上げたくなるほど見事な色合いで魅惑する。

 道標に従い大仏ハイキングコースに入る。深い森の中、細かいアップダウンの山道が続くが、人影は引きも切らない。中間部に「カフェテラス樹(いつき)ガーデン」の小さな看板があり、少し下るとれんがのテラスと周囲の森が見事にマッチした天空の喫茶スペースが展開している。待ち時間覚悟の上で、野趣と上品さがミックスしたひと時を楽しんでみたい。

 ルートに戻り、なおも進む。急坂を下ると右手に大仏切通しが分かれる。いわば「大仏の前座」。大半の人はスルーしてしまうが、ぜひ立ち寄ろう。峠を越えると、やがて道の両脇に巨岩がのしかかり、岩上のコケの緑や頭上のこずえの樹影が、鎌倉時代のもののふの世界にいざなってくれる。

 そのまま山道を抜けきると火(ひ)の見下(みした)バス停付近に出る。車道をたどりトンネルを抜け、大仏のある高徳院へ。地震や津波で鎌倉期の造営物の大半が失われた中で、ほとんど唯一の生き残りが大仏ご本尊だ。穏やかな表情に秘められた強さ、歩いた後なればこそしっかりと感じられることだろう。

     ◇

 山岳ライターの樋口一郎さんが、首都圏から日帰りで訪ねられる神奈川県の三浦半島と周辺のお薦めハイキングコースを紹介します。原則、日曜掲載。

<樋口一郎(ひぐち・いちろう)> 1960年生まれ、神奈川県横須賀市在住。新著「鎌倉&三浦半島 山から海へ30コース」(東京新聞刊)など。

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 ●アクセス 往路・JR横須賀線北鎌倉駅、復路・江ノ電長谷駅(大仏前から鎌倉駅へのバス便もある)

 ●歩行時間 約2時間

 ●アドバイス 山道が多いのでしっかりした運動靴で

 

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