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【首都圏】

J3のクラブ舞台裏方の奮闘描く 「ホペイロの憂鬱」13日から全国上映 

「ホペイロの憂鬱」の一場面。広報担当役の水川あさみさん(左)とホペイロ役の白石隼也さん(製作委員会提供)

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 サッカー・Jリーグ3部(J3)のクラブで働く用具係の奮闘をコミカルに描いた映画「ホペイロの憂鬱(ゆううつ)」が完成した。先行上映が撮影場所の相模原市で始まり、13日から全国で上映される。ワールドカップ(W杯)本大会が半年後に迫る中、サッカーに携わる人々の幅広さが伝わる作品。撮影に協力したJ3のSC相模原の望月重良代表(44)は「裏方の献身もあってこそ勝利は生まれる」と話す。 (井上靖史)

 ホペイロはプロサッカー選手の用具や身の回りの物の管理、ケア、準備をする人や仕事のこと。ポルトガル語で「用具係」の意味。

 映画は、資金力が乏しくスタッフも少ないJ3のクラブを舞台にホペイロが奔走する内容。スパイクの管理などに加え、試合を宣伝するポスターを破った犯人を捜したり、スポンサーから資金を半減するとの申し出に対処したりと「何でも屋」として働く。

 相模原市在住の小説家井上尚登(なおと)さんが二〇一〇年に出した同名の原作(創元推理文庫)を映画化した。チーム名の「ビッグカイト相模原」は同市の観光名物、大凧(おおだこ)の英訳で、創作だがSC相模原を想定して描いたと思わせる部分が多い。

 プロデューサーの小池和洋さん(43)は「運営がままならないクラブがあったり、それでも応援するサポーターがいたり。普段なじみの薄いサッカーの一面や裾野の広さを知れば、日本代表の重みも再認識できるのではないか」と映画化した狙いを話す。

 ロケは全て同市内で行い、事前に「ホペイロ」のような仕事をしているSC相模原の主務の男性に取材し、演出に生かしたという。ユニホームも同クラブとそっくりにし、本物のサポーターも登場する。

 望月さんは名古屋グランパスや日本代表で攻撃的な中盤の選手として活躍し、〇八年に同クラブを創設した。「普段は黒子の用具係を主人公にクラブを描いた視点がおもしろい。サッカーにはいろいろな人の支えがあることを知ってほしい」と話す。クラブの営業収益はJ1の浦和と比べ二十分の一以下と映画のようにまだ小規模。「SC相模原のような市民クラブがあることも映画を通じて知ってもらえたら」と願う。

 上映は一時間三十二分。監督は加治屋彰人さん。「仮面ライダーウィザード」で主役を務めた白石隼也(しゅんや)さんがホペイロ役、水川あさみさんが創設期からクラブを知る少し口うるさい広報担当役を演じている。先行上映は同市緑区橋本のMOVIX橋本で十二日まで(十三日以降は未定)。十三日から東京都新宿区の角川シネマ新宿などで上映される。

 

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