東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 首都圏 > 記事一覧 > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【首都圏】

一文字にこころ込め 浦上秀樹さん銀座で個展 難病、口にくわえた筆で描く

パフォーマンスで「風」の原画を描く浦上秀樹さん

写真

 ひらがなを組み合わせて漢字を描く「こころMoji」のアーティスト浦上秀樹さん(44)の個展が、東京・銀座の文具専門店伊東屋の別館「K・Itoya」で開かれている。浦上さんは筋肉が徐々に衰える難病「遠位型ミオパチー」のため手足が動かず、口にくわえた細い筆で描く。水墨、水彩のほか今回は初めて、高精細デジタル版画であるジークレー版画の作品も加え、三十四点を展示。二十八日までの会期中、浦上さんによるパフォーマンスも予定されている。 (仁賀奈雅行)

 体を前後に、わずかに揺らす。口にくわえた三十センチあまりの細い筆を、墨汁につけ、ゆっくりと画用紙に下ろす。墨が跳ね飛ぶのでは、との心配は無用だった。きっかり三十分、すごい集中力で「風」を描き上げると、パフォーマンスの見学者から拍手が起きた。

 「こころMoji」は、いくつかのひらがなを組み合わせて漢字を描く。例えば「風」は「ゆめにむかって」の七字を組み合わせた。さらに「(前略)大切なことは夢を抱いた『きっかけ』という風(後略)」など、作品に込めた思いの「解説(こころ)」が付く。

 「『漢字とひらがな、解説』の三点がそろって一つの作品です。ひらがな探しと解説を楽しんでください。また、水彩の作品は言葉や解説を読まなくても、イメージを感じ取ってもらえれば」と浦上さん。

「風」というこころMojiは「ゆめにむかって」の7文字で描かれている。

写真

 水彩は四色から十色の絵の具を使い、細かい点描で描く。ハガキサイズを描くのには四日かかる。さらに最近、専門家の協力でジークレー版画として複製できるようになった。

 プロモートの担当者は「ジークレー印刷で大きさが自在になり、作品に新たな広がりをもたらしてくれました。来年にはニューヨークでの個展も検討しています」と話す。

 「K・Itoya」は東京都中央区銀座二の七の一五。入場無料。パフォーマンスは二十、二十三、二十七、二十八日のいずれも午後一時と四時から。問い合わせは銀座・伊東屋=電03(3561)8311=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報