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【首都圏】

<談論誘発>ルールや乗り方、自転車基礎知識 小学生の「学ぶ場」必要

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◆くにたち・まちづくり∞自転車クラブ事務局長・秋山功(あきやま・いさお)氏

 先日、「談論誘発」に「シェアサイクル」の現状や課題が載っていたが、自転車は歩行者より速く遠くに行けるとても便利なもの。楽しく健康的な乗り物でエコ、しかも誰でも自由に乗れる。

 一方で、近年はルールを守らない自転車利用者が多く、事故も増加し、被害者だけでなく加害者にもなっている。自転車に対する日本の法律のわかりにくさ、自転車インフラの遅れ、何よりルールや乗り方など自転車の基礎知識を学ぶ場がないことが問題である。とくに自転車を乗り始める小学生に「学ぶ場」が必要と感じる。

 東京都国立市内では、警察官を招き、小学校の校庭で自転車教室を開いている。一度にたくさんの人を教える。児童たちはスタントマンの演技などに印象が残るものの、実際の生活にはなかなか反映できていないのが実情だ。

 私たち「くにたち・まちづくり∞自転車倶楽部(くらぶ)」は、実践的に自転車を学ぶ場をつくろうと考え、日常的に使う道路で「こども自転車安全体験ツアー」を企画。「親子でりんりんツアー」の愛称で実施している。

 りんりんツアーは小学生が対象。保護者に日常的に指導をしてもらいたいという思いから親子で参加してもらう。走行前に簡単にタイヤの空気圧とブレーキの具合を確認。簡単な乗り方、止まり方を指導、走行技術も教える。

 そして初級(低学年)と中級(中高学年)の各コースに分かれ、スタッフとともに少人数のグループごとに走行、基本ルールを学ぶ。左側走行、一時停止、信号の渡り方等々。信号や標識、白線、ミラーなどを利用し周りの歩行者、自転車、車を確認しながら具体的に実践を知る。

 中級はちょっとした遠出もするが、おやつを食べた後に「こんな所もあるんだ」「自転車ならこんな所まで来られるんだね」といった児童たちの感想も。自転車の楽しみも知ってもらえる。

 私たちの知る限り、実際の道路を使用しての自転車教室は少ないといえる。街の道路事情もさまざまで、交差点や信号といっても、地域によって千差万別である。

 自転車活用は、まちづくり全体にもメリットがある。欧州などでは、積極的に自転車利用の政策を進めており、よって市街地の自転車規制は当たり前の状況。日本も自転車の活用が少しずつ推進されているが、ルール厳守が浸透していない。どこをどう走ったらよいか。これもわかりにくいのが現状だ。

 自転車環境は、まだまだ整備が必要である。

 1964年生まれ。1級建築士。99年から東京都国立市に居住し、都市計画マスタープランなどに市民参加。

◆自転車と社会

 小林成基氏(日本シェアサイクル協会副会長)の意見要約

 (1)新たな交通手段として内外で脚光を浴びているシェアサイクルだが、日本は公共財として扱われていない。

 (2)公道の隙間に駐輪ポートを確保するには「社会実験中」の特別扱い。パリやロンドンでは街中にシェアサイクルが目立つように配置され、市民らが見つけやすい。市長が権限を握って公共交通の一つとして運営しているからだ。

 (3)東京、あるいは首都圏全体を網羅するシステムを構築するため都知事がリーダーシップを発揮してもよいのではないか。自転車活用は時代の要請である。 (1月20日付)

 

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