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【首都圏】

PTA問題学生が考察 東京・渋谷区 文化学園大で発表授業

PTAの課題などを発表する仲村航大さん(左)=東京都渋谷区で

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 東京都渋谷区の文化学園大で、学生がPTAの問題点や目指すべき形について発表する授業があった。本紙の記事が資料に使われた縁で記者も参加。当事者ではない若者が語る分析や提案は、PTAの課題をしっかりとらえていた。 (今川綾音)

 授業は今月二十三日に行われた。PTA問題を研究している加藤薫教授の指導を受けている現代文化学部の二年生五人が発表。加藤教授は「学生も数年後に親になったら切実な問題になる可能性がある。あらかじめ問題のありかを知ってほしい」と狙いを説明する。

 発表に先立つ昨年の授業では、本紙解説記事「AtoZ 曲がり角のPTA」(昨年九月二十五日掲載)も題材に取り上げられた。担い手不足や任意加入周知の不徹底などPTAが抱える問題や、組織や活動についての保護者からの賛否の声をまとめた記事だ。

 学生からは「親がPTAで悩む姿を見るのは子ども心につらかった」「年に数回の教師と保護者の懇談会があれば十分ではないか」と、自分の親の姿を重ね合わせた感想も出た。

 発表では、中国からの留学生二人が、PTAと似て非なる組織として、学期に二回程度、親と教師が学業成績や生活について相談し合う「家長会(かちょうかい)」という制度を紹介。張雪冬(ちょうせっとう)さんは「父親も仕事を休んで参加するほど重要視されている」と報告した。

 寺田奈央さんは「学校ごとに合った形を作っていくのがよい」と提案。その上で高校時代の生徒会活動を例に、「部活で忙しい生徒が委員会の委員長にくじ引きで当たった時も、周りが協力し、本人も責任を持ってやり遂げた。保護者も我慢してPTA運営に協力すべき部分はあると思う」と話した。

 仲村航大(こうだい)さんは、共働きが増えて生活様式が変化してきた今、PTAは不要だという持論を展開。PTAに替わる取り組みとして、地域の祭りなどの準備などを担う「ボランティア制」と、学校や家庭の様子を共有するための「教師と保護者の交流」を挙げた。

 PTAを授業で取り上げると聞き、最初は「PTAに興味を持つのだろうか」と疑問に思った。ただ当事者である保護者は活動に不満を抱えていても、人間関係や地域のつながりに配慮して本音を言い出しにくい現実がある。それに対し、「部外者」である学生の方が、冷静な分析と建設的な提案ができているように感じた。

 

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