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【首都圏】

<しみん発>伐採反対 署名1万6000人 調布駅前南口広場・樹木を守る会・鈴木ヒデヨさん(70)

「樹木保全」を訴え街頭活動を行うメンバーら=東京都調布市の調布駅前広場で

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 東京都調布市が進める京王線調布駅前広場の地下駐輪場などの整備に伴い、2月に広場の樹木が伐採されようとしている。樹木保全を訴える「調布駅前南口広場・樹木を守る会」事務局の鈴木ヒデヨさん(70)は「補助金活用のため工事を急ぐ市の姿勢は市民軽視もはなはだしい」と憤る。市側は「最後は行政が判断する」と強気だが、「守る会」は1万6000人の署名を集めた。駅前広場整備の必要性をめぐる議論はまだ決着がついていない。 (土田修)

 市は二〇一五年に調布駅前広場の整備計画を策定した。「その年の秋に駅前の掲示板に広場のイメージ図が出ました。それを目にした一人の市民が既存樹木がないことに気づき、市に陳情書を出したのが運動の始まりです。一六年春には駅前交番の建設を理由に八本の樹木が切られたことで問題が顕在化しました」と鈴木さんは説明する。

 市の計画では、南口駅前の「タコ公園」を廃止し、千九百台収容の地下駐輪場を新設し、現在のロータリーを一・八倍に拡張する。地下駐輪場の事業費約十九億円のうち約十四億円は国と都の補助金で賄う。これに伴い、市が一六年に約百本の樹木をすべて撤去する方針を打ち出したことから反対運動が始まった。

 「樹木を残そうと街頭で署名活動を始めました。機械式円柱型の地下駐輪場という代替案も市に提示しています」と鈴木さん。より多額の補助金を得られる「街路事業」を市が選択したことで、「広場」が「道路」へと性格を変えてしまうことも問題視する。

 今月中旬の市民説明会で市側は「最大三十本は広場に残す」と表明したが、現行通りの地下駐輪場の新設とロータリー拡大の必要性を強調し、市民の理解を求めた。二〇年の東京五輪までに完成させたいという市側の意向も背景にある。

 鈴木さんは「説明会で市長は『私は最高責任者だ。私の責任で計画通りに実行に移す』と豪語しました。市長の強硬姿勢は認められません」と厳しく批判する。かつて調布駅前広場は緑豊かな市民の憩いの場だった。それが無味乾燥なコンクリートの塊に変貌しようとしている。行政の在り方が問われている。

<すずき・ひでよ> 1947年、静岡県富士市生まれ。心理カウンセラー。「市民による市政の会」など市民活動をへて、2016年に「守る会」を結成。stbyw678@ybb.ne.jp

 

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