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【首都圏】

<しみん発>地域の「居場所」づくり フリーデザイナー・佐藤真実さん(34)

地域で防災を考える「浦和防祭連合」の決起集会に集まった参加者ら=16日、さいたま市南区で

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 さいたま市に住むデザイナーの女性が自宅を開放し、サロンなどのイベントを通じ、地域の「居場所」づくりに取り組んでいる。東日本大震災で、地域との結び付きに不安を感じたのも契機となった。「踏み出すことで、いろいろな人とつながることができた」と話す。2月には防災のためのネットワークも仲間と立ち上げた。 (田口透)

 さいたま市南区鹿手袋(しかてぶくろ)の自宅を開放し、地域の交流の場となる「さとうさんち」を運営しているのは、フリーデザイナーの佐藤真実(まなみ)さん(34)。5LDKの自宅の一角を食事会の場所やレンタルスペースとして提供。自宅に隣接した倉庫を借りて、八十店舗も集まるフリーマーケットを開催したり、地元の集会所で、月一回の地域サロン「シカテカフェ」を開いたりしている。子どもを対象にした段ボール迷路、本の交換会などさまざまなイベントも主催する。

 結婚で夫の地元のさいたま市に転居。仕事で市内にたくさんの市民活動グループがあることを知り、デザイナーとして応援を始めた。「手伝いだけじゃなく自分も活動したい」と一歩踏み出した。大震災で、地域とのつながりがないという不安も後押しした。

 カフェやイベントを地元の集会所で開くことにも意義があるという。「職業も年代も違う人と出会い、顔が見えるつながりができることを大事にしたかった」

 若い世代を含め幅広い人たちと地域のネットワークができた。二月には、震災などに備え防災に取り組む「浦和防祭連合」を立ち上げ、決起集会を開いた。楽しみながら「防災」に取り組もうと「祭」のひと文字を入れた。

 「震災が起きた時、頼りになるのは自立した個人が結び付いた地域のネットワーク。参加者のエリア、特技などを網羅した防災コミュニティーマップを作りたい」。今後は、地域の人が選べるよう「居場所」の数を増やすため、運営を支えるサポーターを募りたいと考えている。

 夫で会社員の達哉さん(49)は「会社生活しか知らなかったので最初は驚いた。巻き込まれる中で面白いなぁと思うようになった」と真実さんの行動力に敬服。「震災時、夫たちの多くは都内に通っており、地域に残った女性や子ども、お年寄りがどう対応するかが課題。その意味でも人と人とのつながりが大事」と応援している。

<さとう・まなみ> 千葉県出身。京都の芸術大学を卒業後、ロックバンド仲間の達哉さんとの結婚を機にさいたま市に。二〇一五年から地域での活動を開始。一六年から民生委員も務める。趣味のバンドではギター&ボーカル担当。連絡先は、佐藤さん=電090(8302)8574=へ。

 

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